カボチャと思うな

カボチャと思うな






お目汚し、失礼いたします。



これから年末にかけて忘年会シーズンとなり
酒の席に出かけることも多くなってまいります。
酒席というもの、しばしば無礼講と称して
パワハラ・セクハラまがいの無茶振りが問題となることがございますが
忘年会シーズンともなれば、なおさらそういったケースが増えるのではないかと存じます。



私も会社員時代は毎年12月になると上司や同僚、部下たちとともに
忘年会の催しに参加させられたものでございますが
幸いなことにそういった無茶振りの加害者や被害者になることはございませんでした。
とはいえ、現実にはそのようなトラブルの当事者になるかたが皆無とは言えず
先月でございましょうか、芸能プロダクションの社長が忘年会の席で社員に対し
何かおもしろいことをしてみせろと、煮えたぎった鍋へ顔をつっこむように強要したとのことで
被害者の社員が刑事告訴する旨の記者会見をおこなっておりました。



ググってみるとこの芸能プロダクション
社員はその一人だけという小さな所帯だったようでございます。
私の個人的印象から正直なところを申しますと
パワハラというよりも何やらいじめっ子といじめられっ子の間のトラブル
ジャイアンがのび太に対して度の過ぎた意地悪をおこなったというような様相でございますが
そもそも二人きりのちっぽけな会社であればこそ
お互いに仲良く協力し合って働いていかなければなりますまいに。
ある意味「 同志 」という間柄とも言えるわけで、そういう関係でありながら
この社長、社員の男を人間扱いしていなかったようでございます。
沸騰した鍋に顔を突っ込むことを強要するなどということは
相手が人間だと思っていればなかなかできることではございません。



顔に火傷を負った被害者の写真がテレビのニュースで流れておりましたが
見るも無残な有様でございました。
忘年会には所属タレントの他に顧客も出席していたようで
その顧客を楽しませるためと称して
熱い鍋に顔を突っ込むというパフォーマンスを無理やりやらせたそうですが
顧客の方としても困惑したでしょうし
食事の席なのに火傷で水ぶくれになった社員の顔を見せられたら
ドン引きするのが関の山でございましょう。



この社長にしてみれば、被害に遭った社員の顔はもちろん
その場に居合わせた所属タレントや顧客の顔も
所詮は人間の顔ではなかったのでございましょう。
それこそカボチャか、せいぜいのところ視覚や嗅覚、味覚を感じる
肉体の一部としか思っていなかったのではございませんかな?
それゆえ他人が痛そうに顔を歪めていようが苦しそうな表情を浮かべていようが
不快さから顔をしかめていようが恐怖から目を背けていようが
おかまいなしだったのでございましょう。



人間の顔はカボチャではございませんし、単なる身体のパーツでもございません。
時にはその人間の人格そのものとなる大切なものでございますゆえ
自他ともに粗末に扱うべきものではございません。
AVで顔射なるプレイを見かけることがございますが
これも有り体に申しますれば女性の顔をモノ扱いしているようで嘆かわしい限り。
まるでティッシュ代わりでございまして
便器かゴミ箱のごとく女性の顔に向かって無造作にブッかける所業には
デリカシーのかけらもございません。
せめてイチモツをおクチに含ませ、たっぷりと飲み干させてさしあげるのが
エチケットというものでございましょう。



ひょっとするとこの社長、本来は気が小さくて
人前で喋ることが苦手だったのかもしれません。
そして相手をカボチャだと思うことでそれを克服できたものの
それが高じて今回のような事態になった、というところでしょうか。
だとすれば若干の酌量すべき点が無きにしもあらずでございますが
しかし何事も度が過ぎれば不測の事態を招くのは世の常でございます.....






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