師走にて




お目汚し、失礼いたします。



師走でございます。
12月は師も走るほど忙しい月だと申しますが
カネの出入りも忙しい月でございます。
まぁ私の場合、カネに関しては出て行くのを見送るケースが多いのですが
そんな私でもやはり師走は忙しゅうございます。



そのため12月はブログの更新が疎かになりがちでございます。
そんなことにならないよう、あらかじめ記事を書き溜めしておき
12月になったら順次投稿していこうかと思っていたのですが
このところ忙しい日が続いており、それさえもできませなんだ。



そこで本ブログ、12月はやむをえずツイッター化させようかと存じます。
短文記事が続きますゆえ、粗雑な印象は否めなくなりますが
その分、更新頻度は高くなるかもしれません。
12月は乱文紳士ならぬ短文紳士の記事で御辛抱願います。



もちろん時間的に余裕があれば、いつもの調子で記事を投稿いたします。
とはいえ、長ったらしくて面白くもない記事よりも
粗雑でも短いほうがイイと思われはしないか
それがチョット心配ではございますが.....






堕ちた優等生




お目汚し、失礼いたします。



忙しい12月を短文による投稿で乗り切るつもりだったのですが
あにはからんや、しょっぱなから何やら長文になってしまいました。
申し訳ございません。
よろしければお読みになっていってくださいまし。。。。。

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御意




お目汚し、失礼いたします。



フリーランスの女外科医が活躍する某テレビドラマにおいて
「 御意!」というセリフが頻発いたしております。



この場合の「 御意 」とは、目上の人や高貴な人の言葉に対して
同意や賛成、あるいは承知した、などの意思表示をする返答でございます。
このドラマで何回かそのシーンを目撃いたしましたが
何やら一つのお約束のセリフとなっており
フィクションとはいえ変に芝居がかっていて仰々しく、キモぅございました。



同意や賛成、あるいは承知した、などの意思表示をする場合に
お約束の返答をする、あるいは独特な言葉を使って返事をするというのは
特撮テレビドラマに散見されるようでございます。
私が知っている範囲で例を挙げますれば、古いところでは

アイアイサー!
   海外ドラマ『 原子力潜水艦シービュー号 』

S・I・G ( エスアイジー )!
   同じく海外ドラマでSF人形劇『 キャプテンスカーレット 』

了解!
   変身ブームのきっかけとなった日本の特撮テレビドラマ『 スペクトルマン 』

そして比較的新しいところでは 
 
G・I・G ( ジーアイジー )!
   2006年から2007年にかけて放映された『 ウルトラマンメビウス 』

でございます。



テレビでこれらのセリフが発せられているのを
リアルタイムで見ていたときは何も感じませんでしたが
今改めて列挙してみると何やらブラック企業を連想してしまいますな.....






リンクにコケろ




お目汚し、失礼いたします。



ソチオリンピックが近いせいか
最近、フィギュアスケートの世界大会の模様をテレビで拝見することが
多ぅございます。



あまりこんなことは申したくありませんが、私の個人的な印象からすると
フィギュアスケートの日本人選手は
何やらプレッシャーに弱いような気がいたします。
男女とも往々にしてここ一番というときにスッテンコロリンと
コケてしまうような気がするのは私だけでございましょうか。



あのコケるという動きは
その直前までの優雅な動きと比べるとあまりにも不自然なため
ブザマだという印象は否めません。
緊張してコケてしまうのがどうしても避けられないのだとしたら
コケたときに、それを取り繕ったりフォローしたりするような
演技上のノウハウが必要となってまいりましょう。



いっそのこと、コケてから立ち上がるときに観客席を睥睨しながら
「 なんだバカヤロー 」と凄んでみてはいかがでしょうか。
思い切りが良い、と審査員から評価されるかもしれません。



あるいはコケたらそのまま腹ばいになって
リンクの中央まで滑っていくとかすれば
審査員を思わずうならせることができるかもしれません。
特に女子のフィギュア選手がそのような演技を披露いたしますれば
その痴態…おっと失礼、その姿態が
審査員の目を引くのは間違いないでしょう。



そして南極のペンギンがよくやるようなその動きと
前人未到のユニークな演技であるというところから
物好きな解説者がその演技の名を「 南極1号 」と命名すれば
一部の好事家から大絶賛を賜ること間違いなしでございます。



まぁ戯れ言はさておき、フィギュアスケート日本選手の皆様
ソチオリンピックでの御健闘を陰ながらお祈りいたしております.....






中抜き




お目汚し、失礼いたします。



今月1日の日曜日、某朝の情報番組で
ストーカーが相手の住所を探り当てるために
探偵を雇ったという事件のことが報道されておりました。



探偵がストーカーから受け取った報酬は4万円。
この手の報酬としては安いなという感じがいたしましたが
探偵は住所を調べるためにさらに行政書士を使って
被害者の戸籍謄本を手に入れたとのこと。
で、探偵がこの行政書士に払った報酬が3万円。
1万円「 抜いた 」わけでございます。



この手の業界ではマージンや手数料の相場は1万円
もしくは25㌫ということなのかもしれません。





その名はジェイソン




お目汚し、失礼いたします。



本日は全国的に13日の金曜日でございます。
「 13日の金曜日 」といえば
同名のタイトルでシリーズ化もされている映画を思い出しますが
この映画の主役とも呼ぶべきジェイソンの名が
意外なところで使われたことがございました。



以前、アニメや漫画の「 タイガーマスク 」の主人公、伊達直人を名乗り
児童福祉施設で暮らしている子供たちに
ランドセルを無償で配っていた奇特な方が
日本国内において連鎖的に出現したことがございました。
そういった奇特なかたの一人として
昨年1月13日の金曜日に神奈川県横浜市の区役所に
「 ジェイソン 」の名でランドセルを寄付した方がおられたのでございます。



奇特なかたと言うより奇怪なかたと呼ぶべきかもしれませんが
当時のニュースによれば、寄付をしたこの人が名前を問われて
その日が13日の金曜日だったため
とっさに「 ジェイソン 」だと名乗ったそうでございます。



このジェイソンさんの行為は実に気高く
人道的なものでございますが、お名前がちょっと……。
ランドセルは児童福祉施設の方に渡されることになったそうですが
受け取ることになった施設のスタッフは
子供たちにランドセルを寄付した人のことを
何と言って説明したのでしょうか。



まぁタイガーマスクも当初は「 黄色い悪魔 」と呼ばれて
反則の限りを尽くす悪役レスラーだったわけでございますし
T-800型ターミネーターも、2作目ではジョン・コナーを守るために
死闘を繰り広げておりました。
しかしジェイソンに関しては、改心して全うな人間になったという話を
少なくとも私は未だに聞いておりません.....






脅迫行脚




お目汚し、失礼いたします。



「 黒子のバスケ 」という漫画に関連するイベント会場やコンビニなどに対して
脅迫行為をおこなっていた男が逮捕されております。
この一連の脅迫事件、一年以上も前から継続しておりまして
ようやく犯人逮捕にこぎつけたわけでございます。



捕まった男の犯行動機は、この漫画の原作者に対する
嫉妬ややっかみだとのことでございます。
人間の心理は不可解なものだと相場が決まっておりますが
そんなくだらないことでこういう大それたことをするとは
いったいどういう了見なのでしょうか。
これから警察での取調べが進むにつれて
詳しい動機がおいおい明らかにされていくかもしれませんが
その供述内容によっては、この男のさらなる不可解な心理が
露わになってくるやもしれません。



しかし何を生業にしていたのか
資産家だったのかナマポだったのかは存じませんが
大阪市在住のこの男、犯行に足がつくのを恐れ
わざわざ東京まで行って脅迫状を投函するつもりだったようでございます。
あくまでも私の推測ですがこの男、これまでも同様に日本全国津々浦々
遠いところまで出かけて脅迫状を投函していたのではございませんかな。
交通費だけでもバカにならないでしょうに
東京や千葉、福岡や静岡にまで足を伸ばし
脅迫状を投函した後は旅館やホテルに宿泊し
地元の料理に舌鼓を打ち、土産物を買って帰ったりしていたのかもしれません。



結構な御身分でございますな.....







頻尿予防




お目汚し、失礼いたします。



先日の朝のことでございます。
朝日放送アナウンサーの道上洋三氏がパーソナリティを務める
某ラジオ番組を聴いておりましたら
頻尿予防の話が出ておりました。



冬場は何かとトイレが近くなるものですが
これを予防するには当たり前のことながら
余分な水分を摂取しないことが肝要だそうでございます。
また、手足の冷えも尿意を催す原因となるため
手足を温めることも必要だとのこと。



寒いときに手足を擦り合わせたり擦ったりいたしますが
ああやって摩擦熱で手足を冷えないようにするのは
頻尿防止に役立つようでございます。



もっとも頻尿防止のためだからといって
尿の出口のあたりを擦るのは御法度でございます。
確かにそうすればその部分が温まり
尿は出にくくなりましょうが
別のモノが出てしまうことになりましょう.....






雑炊の味




お目汚し、失礼いたします。



忘年会シーズン到来でございます。
忘年会と言えば鍋料理が頭に浮かびますが
浪花のモーツァルトと呼ばれる音楽家キダ・タロー氏は
鍋料理が嫌いでございます。
氏は赤の他人同士が一つの鍋に箸を突っ込んで物を食うということに対して
不潔だと感じているのでございます。



氏が、不潔だと感じるのは
箸を介して鍋の中に他人の唾液が入り込むからでありまして
私もそれは同感でございますが
一緒に鍋を囲む相手がヤニ臭いヘビースモーカーのオッサンや
ろくに洗ったことの無い入れ歯を年中はめている爺さんでなく
キレイで可愛いおねいさんとかエロくて大人っぽい熟女なら話は別でございます。



若い頃に勤めていた会社の忘年会で
女子社員を交えて寄せ鍋を食したことがございました。
所属していた部署ごとに鍋を囲んでいたのですが
私がひそかに心を寄せていた別の部署の或る女子社員が
席が足りないからということで
余っていた私の部署の席で私と同じ鍋を食べることになりました。



そのときほど鍋料理を美味しく感じたことはございません。
意中の女子社員は私とはほとんど口を利かず
私の同僚の男性社員と頻繁におしゃべりをしておりましたが
彼女が私と同じ鍋を食しているというだけで、最高の気分でございます。
ただ残念なことに忘年会の予算の関係だったのか
それとも元々メニューには無かったのか
鍋のシメである雑炊にありつくことはできませんでした。



もしありつくことができていれば、きっとその雑炊の味は
私にとって忘れられないものになっていたに相違ありません.....






本当に必要なもの




お目汚し、失礼いたします。



今週の日曜日、箕面市にある某ショッピングセンターへ行ってまいりましたが
そこでの出来事でございます。



もうじきクリスマスがやってくるせいか、店内は活気付いておりました。
ショッピングセンターのトイレで用を足して出てきた私は
たまたまそばを通りかかった親子連れの甲高い声を耳にいたしました。
小学生ぐらいの男の子とその母親でございます。



よくあることですが、男の子があれも欲しいこれも欲しい
買って買ってと駄々をこねているのを母親がきつく叱り付けておりました。

「 いいかげんにしなさい! 本当に必要なもの以外はダメ!」

その親御さんがそんなふうに叱り付けるのも当然でございますが
しかしそれは言うなれば「 大人の理屈 」でございます。
子供にしてみれば「 欲しいもの 」はどれもこれも
「 本当に必要なもの 」なのでございます。



では大人が言うところの「 本当に必要なもの 」とは何でございましょう。
大人といえども、所詮は子供の延長線上にあるものでございます。
大人とて「 欲しいもの 」はどれもこれも「 本当に必要なもの 」であるはず。
そして大人は子供には無い知恵を有しております。



大人にとって本当に必要なもの。
それは欲しいものをどれもこれもすべて手に入れることができるもの。
すなわち「 カネ 」でございます.....






諸刃の剣




お目汚し、失礼いたします。



数日前、某大手酒販店へ行きまして
いつもお世話になっているお得意様へ贈る
お歳暮の手配をいたしました。
そのかたには毎年、日本酒か洋酒をお送りしていたのですが
今年は何か毛色の変わったものにしようと思い
店頭で見た酒の肴のセットのようなものを選んで
発送の手続きをいたしました。



しかし自宅へ戻ってからその品物が安っぽく思えてきて
相手様を不快にさせないか、にわかに気になってまいりました。
正直なところ、値段が安かったことも私がその品物を選択する条件として
大きなウエイトを占めていたのでございます。
そこでネットを使ってその酒販店のサイトを訪問し
ウエブカタログで自分が注文した酒の肴のセットを
確認してみることにしました。



品物の写真を見て私はホッといたしました。
まぁ高級とまではいかずとも、それなりにボリューム感があって良ぅございます。
安心した私はそれっきり今日までその件に関しては忘れていたのですが
今しがたふと気づいたことがございます。



ウエブカタログには品物の写真とともに
価格がしっかりと表示されておりました。
あのお得意様がネットに詳しい人で、しかもセコい人だったら
送り状に書かれてある品物の名前や発売元を検索して
酒販店のサイトにたどり着くかもしれません。
そしてウエブカタログに表示してある価格をしっかりと見られた私は
「 安く済ませた 」……そう思われてもいたしかたございません。



ネットによる検索は、様々な情報が手に入るゆえ便利であると同時に
個人情報や企業・国家の機密
そしてこのような人間関係にビミョーな影響を与える
ネガティブな情報がアッサリと、ダラダラと出てしまうことがございます。
そういう意味でネットは諸刃の剣であり、モロ出しの剣なのでございます.....






トッチャン坊やと厨房オヤジ




お目汚し、失礼いたします。



徳洲会からの不正献金疑惑でその進退が注目されていた東京都の猪瀬知事が
ようやく辞任をする運びとなりました。
都議会での答弁や公の場での記者会見における
手際や往生際の悪い猪瀬氏の言動に対して
顔をしかめたかたも多いことでございましょう。



かつての舌鋒鋭い猪瀬氏の面影はそこには欠片も無く
狼狽・焦燥・右往左往
オタオタ・グズグズ・シドロモドロという印象しかございません。
東京オリンピック誘致という偉業も
帳尻がゼロかマイナスになってしまうような有様でございます。



どこか子供っぽくて幼稚な感じがいたしました。
頭が良くて意志が強そうに見えても根本的なところは
「 お坊ちゃん育ち 」なのでございましょう。



私事でございますが若い頃、上司に連れられて得意先回りをしたとき
訪問先の工務店の社長から
「 苦労知らずのお坊ちゃんという感じの人やなぁ~ 」
と言われたことがございました。
その社長に悪気は無かったのでございますが
当時の私は激しく気分を害したものでございます。



そのときからずっと「 お坊ちゃん 」だと思われないようにしよう
舐められないようにしようとがんばってきたつもりなのですが
もしあの社長が今も御存命で
乱文紳士としてブログを書き綴る私の姿を御覧になったら
何とおっしゃるでしょうか。おそらく
「 恥知らずの厨房という感じの人やなぁ~ 」
とおっしゃることでございましょう。



そしてテレビで猪瀬氏の醜態を見ながら一言
「 苦労知らずのお坊ちゃんという感じの人やなぁ~ 」と
おっしゃっているかもしれません.....






雑多な知恵




お目汚し、失礼いたします。



月初の記事において
ツイッター化させるだの短文記事が続くだのと申しておりましたが
何やら長文の記事を連発させてしまいました。
12月が忙しくなるとの想定でいたのですが
実際のところ、早々に仕事納めのような状況になってしまい
余裕綽々の状態でブログの更新をするハメになた次第でございます。



人間とは身勝手なもので、忙しいときは体がいくつあっても足りないと嘆き
ヒマなときは落ち着きが無くなってイライラしてしまうものでございます。
贅沢を申せば、普段、健康で何も心配事が無いときはヒマな状態がのぞましく
病が原因で死期が迫ったり、大きな心配事や揉め事を抱えているときは
忙しいのがよろしゅうございましょう。



健康で悩みも無いときは、自分のやりたいことができるもの。
逆に病に冒されて余命いくばくも無く
あるいは深刻なトラブルを抱えて精神的に追い詰められているときは
何もやる気が起きてまいりません。
そんなとき、何らかの忙しさに晒されていれば
否応無しに行動を起こさざるを得ず
また忙しさにかまけて死の恐怖や
抱えているトラブルが原因の精神的なストレスを
一時なりとも忘れることができましょう。
そして本人が気づかないうちにあの世に召されたり
いつの間にかトラブルをトラブルと思わなくなっているかもしれません。



もちろんそれは私の個人的な思いつきではございますが
物は考えようと申します。
そしてこういった雑多な知恵の積み重ねが
曲がりなりにもこれまで幾度も人類を絶滅から救ってきたのかもしれません。



乗り越えられない試練を神が人に与えることは無いという言葉が
聖書にございます。
クリスチャンのかたには失礼な言い方かもしれませんが
この言葉も、そういった雑多な知恵の一つではないかと私は存じます.....






取り残された少年




お目汚し、失礼いたします。



先日、車を運転中に携帯電話に着信がございまして
車を停めて通話をしておりました。
すぐそばにテナントビルがあり
そのビルの一階から続々と年老いた男女が出てまいります。
杖をついたり歩行車を押したりする老人や老婦人の姿も見かけました。
玄関に立っている若い女性が、そんな老人たちをにこやかな顔で送り出しております。



携帯電話の通話をいったん切り、相手からの連絡を待つことになった私は
車の中からその様子をながめておりました。
やがて大方の老人が立ち去った後に
道路の向こう側に70歳前後と思しき背の低い男性がやってまいりました。



その老人は、大勢の老人たちが出て来たテナントビルの方を
矯めつ眇めつしておりましたが
ビルの前で世間話をしていた老婦人たちが自分の方に視線を向けてくるのに気づくと
プイと横を向き、元来た道を歩いて去っていきました。
トボトボと歩く後ろ姿が何やら哀れみを誘います。



たぶん、このビルの一階で高齢者を集めて何らかのイベントがおこなわれ
その老人はイベントに間に合わなかったのか
もしくは時間を間違えたのでございましょう。
とっくにイベントが終了したところへ遅ればせながらやって来て
ばつが悪くなって自宅へ引き返したのかもしれません。
そう思うとなおさら哀れみを誘いました。



とはいえ、そのビルでおこなわれていたイベント
もしかすると「 催眠商法 」のようなものだったのかもしれません。
あくまでも私の個人的な印象ではございますが
公的な催しでなかったのは確かでございます。
老人たちを送り出していた女性スタッフは
フォーマルなスーツを着ておりましたが
どこか風俗嬢のようなふいんきがございました。
そのイベントに参加や出席ができなかったのは
結果的にその老人にとっては幸いだったのかもしれません。



しかし一方、果たして本当にそうなのかという気もいたしました。
あの老人はこれから自宅へ帰ってどうするのでございましょう。
わびしいアパートで一人住まいか
もしくは鬼婆と化した鬼嫁と二人っきりで暮らしているのかもしれません。
大勢の仲間と一緒にアンチエイジングや健康増進についての話に耳を傾け
イベントのスタッフのジョークやお世辞に顔をほころばせ
お試し品の健康食品をありがたそうに懐に仕舞い込み
年間単位での購入契約書にハンコをついてしまう……
あの老人にとって、騙されてカネをドブに捨てることになっても
それが致命的な金額でさえなければ
それはそれで幸せなひとときとなっていたかもしれません。



「 ハーメルンの笛吹き男 」という童話に登場する
足の不自由な少年のことを思い出しました。
あの老人は正に、あの少年そのものだという気がいたしました。
笛吹き男に連れて行かれず、街に取り残されたのは
あの少年にとって果たして幸せなことだったのでございましょうか。



やがて携帯電話に着信があり
私は相手との話を終えてその場を去ることにいたしました。
それ以上、あの老人のことを思い遣っても、私にはどうすることもできません。
車のキーをひねってエンジンをかけた私は
老人たちを送り出していた女性スタッフをラブホに誘い
ベッドの上でハ~メル妄想に浸りながら
車を発進させた次第でございます.....