嗅げない悪臭




お目汚し、失礼いたします。



私の店の近所に銀杏並木がございまして
先月始め頃からギンナンの実を路上にばらまいております。
車道に面しているため、落ちた実を車が轢いていき、路上は見た目が非常に悪ぅございます。
自宅の近所の歩道にも銀杏並木があり、人や自転車によって踏み潰されたギンナンの実は
割れた薄焼きせんべいが散乱しているような見苦しいありさまでございました。



不思議なことですが、そんな潰れたギンナンの実のそばを歩いてみましても
嫌なニオイがいたしません。
以前はあのグチャグチャに潰れたギンナンの実のそばを通ると
鼻がもげそうなニオイがしたものですが
これはいったいどうしたことでございましょう。
もしかするとあの饐えたようなニオイは、まだ銀杏が紅葉する前の
葉が青いときに生った実にしか生じないものなのでしょうか。



思えばここ数年、あのギンナンの実独特の悪臭を嗅いだ記憶がございません。
あのようなニオイであっても、秋の訪れと密接に結びついているものでございまして
無ければ無いで違和感を感じてしまうものでございます。
それはあたかも、足の爪を切った時に取れた爪の垢のニオイを嗅いだ時
まるっきり無臭だったような不自然さでございます。



私の鼻が老化してしまったのでございましょうか。
しかし、いかに嗅覚が衰えたといっても、他の物のニオイは分かるのに
あれほどの強烈なニオイを感じることができないというのもおかしな話でございます。
ひょっとすると地球温暖化による異常気象のせいで
ギンナンの実に何か異変が起きているのかもしれません.....


                                        プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929

格調の高さ




お目汚し、失礼いたします。



先週の火曜日、イラストレーターの生頼範義さんが亡くなっております。
生頼範義氏といえば、今年の初めに亡くなられたSF作家、平井和正氏の小説の
表紙絵や挿絵を描かれていたかたでございますが
それ以外にも「 スター・ウオーズ 帝国の逆襲 」や1984年以降の「 ゴジラ 」シリーズなど
映画のポスターも手がけていたそうでございます。



氏はエンターテインメント系の小説・映画などに使われる絵の仕事に携わることが多く
私も平井和正氏の小説以外に、様々なノベルズや文庫本の表紙絵で氏の作品を拝見いたしました。
人物画がお得意だったようでございまして、どの絵にも格調の高さが感じられます。
画家として、その素質に光るものがあり、また技術的にもしっかりとしたものがあったのでしょう。



私が氏の描いた絵に初めて接したのは、中学1年生の頃でございます。
当時、「 蜘蛛男 」「 一寸法師 」「 人間豹 」など江戸川乱歩の小説6作品を
中学生向けに書き直し、それらをセットにした作品集を読んでいたことがあったのですが
その本の口絵や見返し、本を入れてあった厚紙製のケースのようなものに
生頼範義氏のイラストが描かれていたのでございます。



描かれていたのは、作品の内容を象徴するイメージ画だったのですが
かなりリアルな絵でございまして、しかもおどろおどろしいものばかりでございました。
この時は氏の名前など知る由もなく、気味の悪い絵だなという印象しかなかったのですが
平井和正氏の小説を読むようになり、その表紙絵や挿絵の作家が生頼氏だということを知り
もしやあの絵はと本棚に並んでいた6冊の作品集を調べてみましたら
そこに描かれていたのが生頼氏の絵だということを知った次第でございます。



今、その絵を改めて見てみると、やはり生頼氏独特の格調の高さが感じられるのですが
はっきり申しまして、エログロや猟奇趣味を表現しているものがほとんどでございまして
中学生向けの本にしては刺激が強過ぎるもの、今では完全にアウトなものもございます。
当時は随分とノンビリとした、あるいはエキサイティングな時代だったようですが
ネットというツールを使えば、もっと刺激の強いものを見聞きすることができるわけでございまして
その点、今はあのころより更にノンビリとしたエキサイティングな時代なのかもしれません。



もっとも、ノンビリとしてエキサイティングであればあるほど
刮目すべき作品やコンテンツ、いつまでも記憶に残る印象的なアーティストが現れるかと申しますと
それはまた別問題でございましょう。
ともあれ、エンターティンメントの分野で異彩を放っていた
生頼範義という芸術家が亡くなったことについては、実に残念な思いがしてなりません.....


                                        プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929

見えない不安




お目汚し、失礼いたします。



旭化成建材によるマンションのくい打ち工事に関するデータ不正問題が拡大を見せており
横浜市のマンションや公的施設以外に、北海道は釧路市の道営団地
東京は八王子市の大学、狛江市の高校など
不正なデータが使われたことが次々と判明しております。
これだけ問題が拡大してしまうと、一企業どころか業界全体の信用問題にまで発展しかねません。
厄介なことになったものでございます。



まぁ、くい打ち工事に手抜きがあったからといって
必ずしも安全性の欠如と結びつくとは限らないのかもしれませんが
素人には技術的なことなど分かりません。
建物全体の構造がこうなってるから安全だとか
物理的にこれだけの力が加わっても大丈夫なように設計されているとか説明されても
理解できないかもしれません。



それに、理解はできても納得できないということがありましょう。
そういった説明の裏付けとなる工事がきちんとおこなわれているかについて
偽装されているかどうかは素人にはわかりません。
以前の記事でも書きましたが、専門的な知識や高度に特化された技術を持った者に対し
いかにしてきちんと仕事をさせるか
門外漢がそのガバナンスに関わることは事実上不可能なのでございます。



騒ぎ過ぎだという声もあろうかとは存じますが
ちょっと訳ありの若い女性と一夜をともにして、不覚にも中出しをしてしまったそこのアナタ。
「 大丈夫よ~ 今日は安全日だから」という相手の言葉を鵜呑みにできますかな?
あるいは強度や耐久性のデータはイマイチ信用できないが
妊娠する確率は正常な製品と同じだというコンドームを平気で使えますかな?



疑えばキリがございません。
しかし人間、目に見える不安よりも目に見えない不安の方が得てして大きくなりがちですし
往々にして人の心は、今そこにある危機よりも将来起こりうる脅威に
かき乱されやすいものでございます.....


                                        プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929

空中市民




お目汚し、失礼いたします。



子供が高層マンションから転落する事故が多い原因の一つとして
「 高所平気症 」なるものがあるそうでございます。
これは高いところを感覚的に怖いと思わないようになっている状態を言うそうでございまして
高層住宅が増えるにしたがって、そういった「 高所平気症 」となる子供が増えており
それがマンションでの子供の転落事故の頻発を招いているのではないかというのでございます。



人間の住環境の変化がもたらした不幸な現象と言えましょう。
これまで幼い子供が日常生活において遭遇する生命の危険としてまず最初に考えられるのは
交通事故という平行な位置関係にあるものでございました。
これからは垂直方向での危険も視野に入れて保護者や大人は子供の安全を図らなければなりません。
ベランダや外階段など、子供が生命の危険に遭遇する場には、よりいっそうの注意が必要となりましょう。



それにしても自宅のマンションや勤務先のビルにおいて
2階以上の高い場所で人間が日常生活を営んでいるというのは
考えてみれば奇妙なことでございます。
もし建物が無ければ、人間は自分の背丈よりも高い位置に浮いた状態で
食事をし、仕事に勤しみ、雑談をし、睡眠をとり、用を足し、ハメハメをしているわけでありまして
その光景は実にシュールなものでございます。



空中に浮いているからには、高さによって程度の差こそあれ
気圧か重力の関係で精神や肉体に何らかの影響が出てもおかしくはないでしょう。
高所平気症はそういった影響のうちのほんの一つに過ぎないのかもしれません。
私も、店は平屋ですがマンションの自宅は2Fよりも高い場所にあり、そこで寝泊りをしておりまして
自家発電に励むときも空中に浮いた状態でおこなっているのでございます。
そんなことをわざわざ書き綴るのも、気圧か重力の関係で精神に何らかの影響が出て
「 無恥平気症 」になっているせいかもしれません。



ビジネス街ばかりか住宅街にも高層ビルが建ち並ぶ昨今、空中生活者は増えていくばかりでございます。
「 地に足をつけた生活を 」などと申しますが、今現在、わが国においてほとんどの人間が
空中に浮いた状態で日常生活を営んでいるような気がいたします.....


                                        プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929

イラチのコロンボ




お目汚し、失礼いたします。



昨日、ケーブルテレビを見ておりましたら、米国製のドラマ「 刑事コロンボ 」が流れておりました。
ドラマの後半部から見たのですが、シリーズ第一回目の作品だったようで
そのせいかコロンボ刑事の風貌も、よれよれのレインコートを着た冴えない中年男
というおなじみの姿ではなく、灰色のスーツを着たごく普通の刑事という出で立ちでございました。
おまけに、あの物腰の柔らかいとぼけた言動がほとんど見られず
何やらイラチのオッサンという印象でございました。



一応解説させていただきますが、「 イラチ 」というのは関西弁でございます。
せっかち・短気というような意味なのですが、イラマチオとは関係ございません。
まぁイラマチオという行為のイメージは、むしろイラチに近いものがございますが
それはこの際、どうでもいいでしょう。



昨日見たコロンボ刑事は確かにイラチに見えましたが、ドラマの回を重ねることによって
やがて巷間あまねく知れ渡っているようなキャラに変わっていったようでございます。
丸くなったということでございましょうか。しかし小説やドラマに登場する架空の人物と違って
現実世界の人間はそう簡単に丸くなったり鷹揚になったりはできません。



私も自分のことを、若い頃と比べるとノンビリとした性格になったと思うのですが
実際はそうでもなさそうでございます。
空腹に耐えかねてすぐそばにあったレストランに入店したものの、お目当てのメニューが無い。
立腹しながらそのレストランから外に出ると、そこが駅のプラットホームになっており
そこから電車に乗ってお目当ての料理があるレストランのボックス席へ直行するという夢を
今日の明け方、目覚める直前に見たのでございます。



昨夜、イラチのコロンボ刑事という思いもかけない意外なものを見たせいで
何らかの心理的な影響が出たのでしょうが、その影響とは私の精神の奥底にあるものに呼応し
それを炙り出すということだったのかもしれません。
私もまだまだ精神修養が足りないようでございます.....


                                        プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929

マグロドライバー




お目汚し、失礼いたします。



そのクルマは道路の左端に停まっており
中にいるドライバーはスマホかケータイで電話中でございました。
女性ドライバーのようでございます。
オカマもしくは女装趣味のオッサンだったのかもしれませんが
少なくとも見かけは女性でございました。
道路は片側二車線なのですが、右折用と直進・左折用とに分かれているため
交差点近くで停まっているそのクルマのせいで交通渋滞をしております。
私は自分のクルマをぶつけないようにしながら慎重に車線を移動して渋滞から脱出しました。



クルマを運転しながらの電話は危険ですが
クルマを停めるならもう少し別の場所にしてもらいたいもの。
まことに恐縮ではございますが、私の個人的な体験から申せば
こういう残念なドライバーは女性に多いようでございます。
停めるべき所ではない所で停める、タイミングを考えずに車線変更をする
不必要な減速や無茶な加速、渋滞する交差点へ闇雲に進入。
やたらと車間距離を詰めてくる女性ドライバーがいますが
どうせなら股間距離を詰めてほしゅうございます。



私どもが子供のころと違って、今や女性ドライバーは珍しくもなんともない時代でございます。
先日、クルマを模したベビーカーに乗っている女児を見かけましたが
そんな時代を象徴するような光景でございまして
このような女児がそれ相応の年齢になってから運転免許証を持とうとするのは
ごく自然な成り行きでございましょう。このベビーカーがどれほど売れているのかは存じませんが
女性ドライバーのよりいっそうの量産化に一役買うことになるかもしれません。



ドライバーとしての資質はどうあれ、クルマ社会での騎乗位…おっと失礼、女性上位は
遅かれ早かれ決定的となることでしょう。肩で風を切り、股で風を切る女性ドライバーたちの前に
男性ドライバーたちは成すスベも無いマグロと化していくのでございます。
そして公道で女性がどんなに乱暴な運転をしていても
たとえ女性にオカマを掘られても受け入れるしかないという異常な事態へと突入するのでございます。



ともあれ女性ドライバーの皆様、安全運転の励行と運転技術の向上にお努めくださいまし。
とあるマグロドライバーからのお願いでございます.....


                                        プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929

危うい美女




お目汚し、失礼いたします。



つい先ごろ、女優の沢口靖子さんが人工皮革の某大手メーカーから
美脚を持つ著名人の一人として特別賞を授与されております。
この沢口靖子さん、私が若い頃に片思いをしていた女性に面影が似ておりまして
ファンと言えるほどではないかもしれませんが、大好きなかたでございます。



今彼女は某テレビ局で流れている刑事ドラマで主役を務めていらっしゃいますが
20年ほど前には「 ホテルウーマン 」というドラマで主役を務めておられまして
ホテル業界で働くキャリアウーマンでシングルマザーという女性を演じていたことがございました。
その時の彼女の姿がなぜか強烈に印象に残っておりまして、そのせいか私
「 ホテルウーマン 」以外は、彼女が出て来るテレビドラマは見ようという気がいたしません。



沢口さんが美脚の持ち主として特別賞を受賞している様子については、YouTubeで拝見いたしました。
少し落ち着きがないように見えましたが、たぶん緊張しているのか、はにかんでいらっしゃるのか
あるいは履いているパンプスのヒールが高すぎたせいかもしれません。
50歳だというのに20代にしか見えない、まさに輝くばかりの美貌を有し
新人アイドルコンテストに出場した少女のような初々しさを発するそんな彼女は
非常に魅力的ではございますが、どこか危うい雰囲気がございました。



昔から沢口さんにはそういうところがあったような気がいたします。
彼女がリアルで20代だった頃、テレビのトーク番組でのことですが
デビュー前、地元の大阪府堺市では有名な美少女として知られていて
ファンクラブまでできていたという素人時代のことを話しておられました。



そのとき自分をめぐって恋の鞘当てのようなことが起きていたというエピソードを
何やら無邪気に微笑みながら喋る様子を見た私
彼女に対して魔性の女というよりもむしろ素直な天然ボケという印象を強く抱きました。
嫌味な女だとか、タカビーで傲慢、腹黒くて陰険というような
ネガティブなイメージは微塵たりとも湧きませんが
ヘタをすれば天然ボケをこじらせてしまいそうなイメージのある
なんとなく危うさが感じられる美女という印象でございます。



まぁ例えて申しますならば、人前であるにもかかわらず
うっかり鼻クソを取ってしまいかねないような危うさでございます。
しかしたとえ彼女がそのような行為に及んでも、私には平然としていられる自信がございます。
むしろその鼻クソをティッシュに包んで持ち帰ってもいいぐらいの気構えでおりまする.....


                                        プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929

走り書き 2015年11月19日




お目汚し、失礼いたします。



フランスで大規模な同時多発テロでございます。
下手人はこの手の事件ではもうおなじみ、イスラム国と称するキチガイでございます。
死亡者数は120人以上とのことで、もはやその惨状は戦争レベル。
次はアメリカ、ワシントンと鼻息荒く宣戦布告をしている彼らですが
連中に旅客機を墜落させられたロシア大統領は
「 G20の中にヤツらを資金面で援助している国がいる 」とトンデモ発言。
このカオス状態、対岸の火事とは言えない部分もありそうで
もしもこれを機に集団的自衛権や有志連合といった議論が活発化し
難民や移民の受け入れを本格的に大規模に、という話が現実化すれば
対岸が地続きになるのは時間の問題かもしれません。



2歳の息子にタバコを吸わせてお縄となった父親のことが報道されております。
軽はずみな行為を映した動画の軽はずみな投稿によって自らの首を絞めた父親ですが
この事件のせいで影が薄くなったのは、それより前に報道されていた京都府での事件。
小学生がマリファナの吸引体験を教師に話し、そこからその小学生の兄( 17歳 )が
マリファナに手を出していることが発覚したというものでございます。
テレビのニュースで、若年層に大麻汚染が広がりつつある深刻な現状が報道されておりましたが
その中で、高校生と思しき少年たちが指で大麻の吸引具の形を作って
マスコミの取材に答えているシーンが流れておりました。
この指の形が大麻を吸っているという隠語のようなものだそうでございまして
何気にフレミングの法則の覚え方を連想させるその形
学校において物理の授業の妨げにならなければいいのですが。



今年の9月に電撃結婚をされた女優の堀北真希さんと俳優の山本耕史さんでございますが
山本さんのプロポーズの仕方がストーカーじみていることから
当初は二人の行く末を案じる声が多かったものの、今のところ安泰のようでございます。
堀北さん自身、夫のマメな性格に満足しているそうですし
元カノの影がちらついているという噂も
むしろ夫がストーカーではなくありふれたプレイボーイだという証左でしょうから
堀北さんとしてはさほど心配してはいないのかもしれません。
しかし朝起きてすぐにホラー映画を見るという夫の趣味趣向には辟易しているようでございまして
この点ちょっと御心配でございましょう。
私のように朝勃ちの力を借りて自家発電に励む中年男の方がよっぽど健康的でございます。


                                        プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929

性悪説




お目汚し、失礼いたします。



人間という生き物の本質は何なのか。性善説が正しいのか性悪説を基本とすべきなのか。
これは難しい問題でございまして、結論を出すためには
法律や道徳規範、社会常識といったものの意義やその成り立ちを論じなければならないでしょうし
ことによると自然科学を含めた多方面の分野での考察も必要となってくるかもしれません。



こういった難しい問題は、私のようなボンクラには到底結論が出せません。
しかしそんな私が最近、とりあえずこの問題に関して出した結論、それは性悪説でございます。



数日前のことでございました。
自家発電のオカズを探すため、徒然なるままにネットでエロ動画を漁っておりましたら
両手足と頭を拘束された全裸の男が鞭で殴られているというSMプレイの動画を見かけました。
鞭打たれているのはクルーカットの若い外人男性でございまして
鞭を振るっているのも外人の男のようですが
こちらの方は鞭を持った手が画面に映るだけで、年恰好や人相風体はわかりません。
若い男は延々と鞭で殴られ続け、やがて背中から尻にかけてが
地肌の色もわからなくなるほど何本ものミミズ腫れで覆われてしまいました。



そんな凄惨な光景を眺めているうちに、ふと

「 このミミズ腫れを触ってやると、さぞかし痛がるだろうな 」

という意地の悪い思いつきが私の頭に浮かびました。
すると、これはいったいどうしたことでございましょう。
動画の終わりごろになって、そんな私の嗜虐的な思いが通じたのか
鞭の使い手が殴るのをやめ、鞭打たれていた男のミミズ腫れへおもむろに手をのばすと
撫でたり揉んだりし始めたのでございます。



ミミズ腫れをナデナデ、モミモミされた男は頭と両手足を固定されているために
逃れることができません。
身を捩じらせながら、「 NNNNNO~~! OH~,AH~~,OH━━━━━━━!
と苦悶の叫び声を発しております。
本当は気持ちイイくせに、痛そうな演技をしていたのかもしれませんが
突然私は不思議な感覚に陥りました。



私の悪意が、理屈を越えた玄妙な摂理によって実現されたような感覚でございます。
しかもこの動画はリアルタイムで撮影中のものを配信しているのではありませんから
私の悪意が過去にまで遡り、動画の内容を変えてしまったような気さえいたしました。
人間の悪意というのは、それほど強い負のエネルギーを持っているのではないかと思い
そして悪意というのは非常に強い感染力を持った伝染病のようなものではないかと感じました。



性善説が人間の本質なのか、はたまた性悪説か。
その根本的な答えを出すことは私にはできません。
しかしこれほど強いエネルギーと伝染性を有する人間の悪意というものには
性悪説をもってしなければ太刀打ちできないと、直感的にそう思ったのでございます。



人間の悪意が持つエネルギーと感染力の強大さ。
ちょっと大げさですが、何やら一つの学術的なハッケンをしたような気がいたします。
まぁ実際はただ単に、鞭の使い手の男、鞭打たれている男、そして私、という三者の
趣味趣向が似通っている、もしくは相性がいい、というだけのことだったのかもしれませんが.....


                                        プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929

月の向こう側




お目汚し、失礼いたします。



今宵は満月でございます。
私の地元では昼間は雨模様でございましたが、次第に晴れてまいりまして
やや曇りがちながらも、宵の口には晩秋の夜に浮かぶ丸い月を見ることができました。
早いもので来週にはもう師走が訪れてまいります。



ところで最近、ネットでその画像を拝見してドン引きしてしまったのですが
月の裏側というのは実に醜い姿をしているものでございます。
月はその表面の模様がウサギが餅をついているように見えるため
何となくメルヘンチックな存在というイメージがあったのですが
これは月を地球上から見た場合、すなわち表側の姿でございます。
その向こう側、つまり月の裏側はどうなっているかと申しますと
かなり様相が異なっておりまして
その鮮明な画像からはホラー映画というイメージしか湧いてまいりません。
童話や昔話には、その裏に残酷な寓意や気味の悪い暗示が隠されているものがある
という話を耳にいたしますが
この月の裏側の画像はまさにそれを想起させるようなインパクトがございました。



なんでも、月は引力の影響や自転・公転の仕方によって
常に地球に対して表側しか見えないようになっているそうでございます。
しかしそんな月の裏側の姿をわれわれは今日
科学技術の進歩によって鮮明に見ることができるようになったわけですが
それにしても月の裏側、見れば見るほどグロい姿でございまして
画像検索は私としてはあまりオススメできません。
「 月でウサギが餅をついている 」というイメージを最初に考えた人間を
私は世界一の詩人だと思っておりますが
この月の裏側を表現できる絶妙な言葉を発する人間がいるならば
その者はおそらく世界一の変質者ではないでしょうか。



私たちが夜空を見上げて目にする月は
永遠にウサギの餅つきというホッコリした姿のままでいてもらいたいものでございます。
将来、月世界旅行が可能になったとしても、おそらく私はそのツアーには参加しないでしょう。
宇宙船の窓からあのグログロしい裏側の姿を見ることを思うと、とてもそんな気にはなれません。



もっとも、月世界旅行を一般人が楽しめるようになる頃には私
月の向こう側よりも、もっと遠いところに旅立っていることでしょう.....


                                        プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929

荒ぶる哲学者




お目汚し、失礼いたします。



某コンビニエンスストアのアルバイト店員がツイッターを使い
気に入らない客、不愉快な客の顔や個人情報を晒して罵倒、大騒ぎとなりました。
店員は騒動後、店を辞めておりますが
晒された客の中には名誉毀損で訴えるようなことをほのめかしている者もおります。



問題となったツイートのいくつかをネットで拝見いたしましたが
そこに記されているのは立ち読みと万引きとKY客に対する徹底した怨嗟でございます。
それはもう哲学的なレベルにまで極められており、その破壊力には舌を巻いてしまいます。
この店員の客に対する怨嗟哲学には清々しいまでの一貫性があり
そもそも客という存在そのものが許せないような印象さえございます。



何やら「 われ思う、ゆえに客は氏ね 」「 客は考えない葦である。氏ねばいいのに 」
「 神は氏んだ。客も氏ねよ 」と言わんばかりのツイートでございました。
往年の特撮ドラマ「 レインボーマン 」に登場した悪の組織「 死ね死ね団 」には
テーマ曲がございましたが、この店員の罵倒ツイートはそのテーマ曲
「 死ね死ね団のテーマ 」の歌詞を彷彿とさせるものがございます。
客に対してよっぽど腹に据えかねることがあったのでございましょう。



まぁ本人の言い分を聞いてみなければなんとも申せませんが、頷けないこともないかもしれません。
客の非常識な言動で迷惑を被っているコンビニの話はよく見聞きいたします。
しかし哲学というのは基本的に脳内スポーツであり、思考の跳躍運動でございましょう。
身バレするような顔や免許証、車のナンバーなどの画像とともに相手をネットで晒してしまえば
それはもはやスポーツでも跳躍運動でもなく、れっきとした暴力でございます。



バイトテロなどと申しますが、これほどあからさまで無造作、しかもアグレッシブなものは
今まで無かったのではないでしょうか。
コンビニへ行くのが何やら少々、怖くなった次第でございます.....


                                        プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929