楽しい悪夢






お目汚し、失礼いたします。



イネ科の花粉に弱い私は毎年5月6月は憂鬱でございます。
5月といえば行楽の季節なのですが、ハイキングやドライブで山とか森に出かければ
目や鼻が花粉の攻撃を受けてしまいます。
ポカポカと天気の良い日に草木の生い茂るところで散歩を楽しむことができないのでございます。
ともあれ6月に入ってようやく花粉のピークを過ぎたのか
最近は目のかゆみも鼻の不調もございません。
しかし油断大敵ですので、一応アレルギー性鼻炎の薬を切らさないようにして
症状が現れたときのために備えております。



クスリは嵐の大麻くんが大野をやっていた…
おっと失礼、嵐の大野くんがCMをやっていた薬がよく効きました。
この手の薬剤は服用すると眠気が生じるという難点がございますが
私の場合、この薬品とは相性が良いのか、眠気らしい眠気には見舞われておりません。
他に目立った副作用らしきものもなかったので、この薬は重宝しております。



ただ、この薬品の説明書を読むと副作用として起こり得るものの中に
「 悪夢 」というものがございました。
就寝中に何か怖い夢を見る可能性があるということなのでございましょうが
少なくとも私については、服用中に悪夢にうなされることは一度もありませんでした。
そもそも何を以って悪夢と称するかは微妙でございまして
客観的に悪夢だと思われているものが、人によってはまったくそうでない場合もございます。
全裸で後ろ手に縛られたままリクルートスーツ姿の女性にムチで殴られたり
童顔の中年女に顔面騎乗されて窒息しそうになったり
キツイ目つきをした百貫デブの女にペニスをピンヒールで踏み抜かれたりといった夢も
人によっては甘い夢なのでございます。



他意はございませんが、文中に J 事務所のタレントの名前を出しましたので
最近起きた例の事件のことに触れないわけにはまいりますまい。
元 J 事務所のタレントだった田口という男がマトリに捕まった事件でございます。
男は内縁関係にある女で小嶺麗奈という女優とともに逮捕されておりますが
周囲の人間は以前、田口に対してこの女と別れるように再三にわたる忠告をしていたとのこと。



ガラの悪い連中との付き合いもあるこの女に引きずられるようにして男は J 事務所を退所し
転落の一途をたどったようですが、周りからすれば悪夢にしか見えない生き様を
本人はスイートドリームだと思っていたのかもしれません。
何が悪夢で何がそうでないかは微妙なところでございますが
唯一つ確かな事は夢は夢であり、現実ではないということでございます.....





                                       
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仲良きことは美しきかな






お目汚し、失礼いたします。



最近、うちの店に来る仕入先の担当者とソリが合わなくて困っております。
年齢は私より二回り下で、ちょっと個性のキツイ男ゆえ
同じく個性のキツイ私とは必然的にソリが合わないのでございましょう。
初めて会ったときはそういう軋みのようなものはほとんど感じられなかったのですが
電話や来店で会話を重ねるうちに、お互いの嫌なところを意識するようになり
今ではすっかり赤の他人行儀でございます。



個性の強い者同士、むしろ仲良くできないものか
割れ鍋に綴じ蓋、ガバマンにデカマラ、裂肛に粗チンなどと世間で言うではないかと
自分をたしなめ、相手との距離を縮めようといたしましたが結局うまくいきません。
まぁ私も新社会人となった頃は
うまくいかない上司との関係に悩み苦しんでいたものでございます。
上司と部下という関係ではございませんが、もしかすると相手も得意先である私に対して
円滑なコミュニケーションが取れないことを悩んでいるのかもしれません。



今でも昨日のことのように覚えておりますが
会社勤めを始めて3ヶ月ほど経った頃、大阪は梅田の地下街にある喫茶店で
一人でアイスコーヒーを飲んでおりました。
うまくいかない上司との関係に嫌気が差し
会社からの帰り道、どこかで不味い酒を一杯呑んで帰ろうかと思ったのでございますが
あいにく財布の中身が心もとなかったため
喫茶店で冷コーでも飲んでお茶を濁そうとしていたのでございます。



通路を隔てた私の隣のボックス席に二人連れの男性がやってまいりました。
時刻は8時少し前ぐらい、どこかの立ち呑み屋でちょっと引っ掛けてきたと思しき
中年男と若者でございます。
どうやらどこかメーカーの製造部門に勤めている上司と部下のようでございまして
気難しそうないかつい顔をした小柄な中年男が
私と同年代と思しき無口で背の高い男に上機嫌で話しかけております。



二人とも軽く酔っているようで、かなり仲の良さそうな上司と部下でございました。
喋っているのはもっぱら上司の方でございまして、部下の若い男の方はときおり
「 はい 」「 ええ 」「 いいえ 」と言葉を発する以外は照れ臭そうに微笑むだけで何も喋りません。
「 おまえは本当に普段は何も喋らないやつだな。仕事中はあんなに大声で喋るのに 」
と上司は喫茶店のおしぼりで顔を拭いながら目を細めて笑っておりました。



正直なところ、羨ましいと思いました。
偏屈だが根は優しい上司と不器用だが真面目一徹な部下。
まさに割れ鍋に綴じ蓋でございます。
こんな感じの上司と部下なら、仕事もサクサクと捗るだろう。
毎日、会社へ行くのが楽しくて仕方あるまい。
それに引き換え自分は……などと羨望と無力感が綯い交ぜになったものを感じました。
二人にはどこか父親と息子のような雰囲気さえ漂っており
私の羨望はなおさら高まるばかりでございました。



たぶん上司の方は部下のこの男を娘婿にしてやってもいいとさえ考えているのだろう。
上司が出世するにつれて部下の彼も上司からそれなりのポジションに抜擢されて
出世するにちがいない。
やがて上司は自分の娘を彼に紹介し、二人はめでたく結婚するだろう。
そして上司の妻も彼のことをすっかり気に入って、こころよく彼の前で股を開くだろう。



彼も姑の好意を受け入れ、据え膳食わねばとばかりに関係を持ち
それを知った彼の妻はあたしも負けてはいられないとばかりに
彼を相手に人間離れした過激なプレイにのめり込む。
彼を巡る母と娘の競い合いはいずれ嫁・姑・婿のくんずほぐれつの3Pへと展開し
その現場に遭遇した上司は「 よ~し、俺もちょっくら一丁噛み~♥ 」と彼のケツを掘り
ここに嫁・姑・婿・舅からなるバトルロイヤルが繰り広げられるのだ……



それに引き換え自分は……
思わず私は冷コーのコップを固く握り締め、股間を硬く膨らませておりました。
あのときの仲の良さげな上司と部下の姿は、今も忘れられません。



人間と人間の間に良好な関係を築き上げ、またそれを保ち続けていくのは
繊細で難しいものでございます。
このことに関して私はこれまであまりにも投げやりで無関心で杜撰でございました。
それが結果的に身を守ることにつながる場合もございましたが
失ったものも数多くございます。



この年になってようやくそのことに気づきましたが、この年になって、でございます。
これまでの人生を振り返って自分を変えたいと思っても
もう時間はそれほど残されておりませんし、もはや変われそうにもありません.....





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