焼けぼっくい






お目汚し、失礼いたします。



先月下旬のことでございます。
仕事先でたまたまNHKの教育テレビを見ることがございました。
芸人のトレンディエンジェルが出演している英会話の番組なのですが
番組内の劇中において女優の服部妙子さんが出演しておられます。
役どころは旅館の女将さんか何かのようでしたがよくわかりません。
詳しい状況は申せませんが、仕事先にあったテレビに映っていたのを目にしただけで
音声も小さかったため詳細はわからなかったものの
緊張と慌ただしさに包まれた仕事先で見かけた服部さんの姿は
一服の清涼剤のようでございました。



今の若い衆には服部妙子と言われてもピンとこないかもしれませんが
私どものような50代のオッサンからするとビンビンくる女優さんでございます。
若い頃からとてもお綺麗なかたですが、その美貌には何やら暗い影や尖ったものが感じられ
昭和40年代半ばに放映された特撮テレビドラマ「 帰ってきたウルトラマン 」の
第16話・第17話で彼女が演じた小野由起子のムチムチした水着姿や
テロチルスの巣の中、石橋正次さん扮する松本三郎との情熱的な抱擁シーンは
当時小学生だった私の心に焼き鏝で捺されたように刻み込まれております。
その後、彼女が「 犯される 」というタイトルの昼メロに主演されたことで
服部妙子という女優の名は私の脳内のアーカイブの重要なタグとなりました。



はっきり申しまして、教育テレビの番組内で見た服部妙子さんには
あの頃のヌメヌメしたエロさは感じられませんでしたが
その代わり、思わずホッとするような癒やし系の色気が漂っており
何やらものすごく服部妙子さんのことが身近に感じられました。
お互いに年をとったせいかもしれません。
私は服部さんと直接お会いしたこともなければお話をしたことも無い真っ赤な他人でございますが
にもかかわらず、女性遍歴の豊富な男性が街でかつての恋人を偶然見かけたがごとく
不思議な、それでいてリアルな親近感を感じたのでございます。



こんなことを書くとストーカーだと疑われてしまいそうですが
もし今、「 この女優さん、誰? 」と人から尋ねられたら私
「 .....フッ、俺が昔つきあった女さ..... 」と思わず口走ってしまうかもしれません。
もちろんそれは私の大いなる「 感違い 」であり
本来は「 服部妙子か.....フッ、俺が昔シコった女さ..... 」と言うべきなのでございましょう。
たぶん、自分が若いころに何度もお世話になった記憶が
実際に肌を合わせたような生々しい親近感を呼び起こすのではないかと存じます。



そしてこういった親近感は服部さんだけに限りません。
私が若い頃に頻繁にお世話になった女優さん、たとえば市毛良枝さんとか名取裕子さんが
熟女や熟々女、超熟女となった姿を拝見するたびに必ず湧き起こる感覚でございます。
そのため彼女たちは私にとって今でも「 現役 」であり
何かの弾みで焼けぼっくいに火がつく、いや、焼けモッコリに火がつくこともあるのでございます.....





                                       プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929

冗長な長文






お目汚し、失礼いたします。



先週の日曜日は亀岡へドライブに行ってまいりましたが
今週の日曜日、9月1日のことですが本を借りに図書館へ行ってまいりました。
読みたいと思っている好きな作家の最新作を探したのですが
図書館に蔵書されていないのか、それとも貸出中なのか書架にはどこにも見当たりません。
館内のPC端末で貸し出し状況を確認しようかと思いましたが
どのみち無いものは無いだろうと思い、諦めた次第。



代わりに何かお茶を濁すものは無いかと探したものの適当なものがございません。
私が図書館で借りる本を選ぶ時の基準は
まず第1に読みたい本であること
第2に好きな作家の本であること
第3に面白そうな本であること
第4に表紙にHっぽい絵や写真が無いこと
そして第5に手垢や汚れや折り目の付いていない新品に近い本であること、でございます。
このうち第4の条件は自動貸出機なるものが図書館に備え付けられるようになったおかげで
さほど気にならなくなりました。
以前は図書館の係員と対面で貸し出し手続きをしなければならなかったので
そういう表紙の本は借り難かったのですが
今ではお乳の写真が表紙にデカデカと写っていてもコッソリ借りることができるので気楽でございます。



図書館内には小・中学生の姿が散見されました。
9月1日が日曜日だったため、その日が実質的に夏休み最終日ということで
溜まった宿題を片付けに来ていたようでございます。
そのせいで図書館はいつもよりもごった返しておりました。
納得のいくような本は無かったのですがせっかく来たのだからと
第5の条件に則って新品に近いハードカバーの本を3冊借りました。
同じ作家の書いたサスペンス小説のシリーズ物なのですが
新品同様で3冊も図書館に蔵書されているということは、3冊とも内容がつまらなかったために
わずか数ページ読んだだけで読み捨てた読者が図書館に寄贈したものなのかもしれません。
イヤな予感はしましたが、まぁ一応サスペンスなのでそこそこ楽しめるはずだと借りて帰りました。



しかしすぐに私の読みが甘いことを思い知らされることになります。
3冊ともそれぞれ数百ページあるのですが話が一向に進まない。
枝葉や余計な描写が延々と続いて物語が停滞しがちになる。
しかも先の展開や終盤の伏線が見え見えで
「 わかったから早く次に行け 」
「 それはさっきも書いただろ 」
「 なんでそんなに回りくどいんだ 」と何度もツッコミを入れたくなる始末。
どうしてこんな作品がハードカバーで少なくとも3冊もシリーズ化されていたのか解せませんが
100ページほど読んで音を上げた私
早々に図書館の夜間返却口へ読みかけの1冊と全然読んでいない2冊を放り込みました。
こういう作品でも丁寧に読んでいくのが真の読書家なのでしょうが
初めて行った風俗店で70過ぎの婆さんから数時間に及ぶ手コキを受けているような内容の本を
じっくり噛み締めて読むほど私はプロの読書家ではございません。



もっとも、夜間返却口に放り込んでからは少し後悔いたしました。
確かに冗長な内容の本でしたが、どこかを境にまるでジェットコースタームービーのごとく
ガラリと展開が変わるのかもしれません。
見え透いた伏線も実はさらなるどんでん返しがあったのかもしれません。
老婆の手による単調な手コキと見せかけて
あとになってから老婆の変装を脱ぎ捨てた極上の40代熟女が
中田氏OKのスペシャルサービスを提供してくれるような
そんな内容だったのかもしれないのでございます。



書いた作家に対しても、いくぶん哀れみのようなものを感じました。
内容については綿密な取材をした上で書いたものだという印象を受けますが
そういった取材の成果をフィクションに積み上げていく過程で
読者にわかりやすくしかもおもしろく書くというのは至難の業でございましょう。
しかもそんなふうに苦労して書いたものであっても、思ったより実売部数が伸びないこともありましょう。
そういった苦労の賜物を、図書館で借りてロハで読もうとしていたくせに
おもしろくないと言ってブログであげつらう不遜な輩もいるでしょう。
そういうブログを当の作家が目にしたらどう思うでしょうか。



勢いや弾みでならもちろんのこと、何かよほど恵まれたきっかけや境遇が無い限りは
作家とくに小説家になどなるもんじゃないなとあらためて思いました。
もちろん作家になりたいなどと大それたことを考えているわけではございませんが
少なくとも当ブログのこの記事のように冗長な長文を書く輩は
作家にはなるべきではないと痛感した次第でございます.....






                                       プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929

投げ過ぎと切り過ぎ






お目汚し、失礼いたします。



アメリカ大リーグ、エンジェルスのピッチャー大谷翔平選手が
今年になってから痛みが出て来て気になっていた左膝の手術をしたとのことで
今季の残り15試合には出場せず戦線離脱ということになったそうでございます。
大谷選手といえば昨シーズン終了後、故障した右肘の手術を受けておりまして
今回は左膝の骨の先天性異状が野球選手としての活動に支障となるため手術をするとのこと。



野球自体はもちろん、野球選手の肉体の医学的知識にも疎い私からすれば
そんなに体のあちこちにメスを入れなきゃならないものなのか
そんなに体のあちこちを切り刻んで大丈夫なのかという気がいたしますが
これがプロ野球というものなのでございましょう。
野球に限らずプロというものは必要に応じて自分の身体に人工的に手を加えるものでございまして
俳優が演技や映像上の効果を狙って歯を抜いたり体重を増減させたりすることは
よく知られたところでございます。



とはいえ、何やら機械の部品を交換したり
乗用車の色やデザインを変えたりするかのように人間の体を扱うのは
個人的には私、激しく抵抗感がございます。
それゆえタトゥーやピアスなるものは苦手でございまして
医学的な治療行為につながるもの以外の整形手術にも抵抗感がございます。
いずれも本人が好きでやっておりますゆえ周りがどうこう言うべきものではないのですが
理屈よりも感覚的に受け付けないのでございます。



大谷選手が右肘を手術したのは治療はもちろんですが
それは同時に野球選手としての商品価値を維持するためでもあります。
左膝に関してはもはやそれが主目的と言っても過言ではありますまい。
まだ15試合残っていますから、それを済ませてからでもイイのではないかという気がいたしますが
今、早急に膝の手術をしておかなければ、野球選手として商品価値を損なう虞があり
一刻も早く手術をしなければならなかったのかもしれません。



まぁ所詮は本人が好きでやっていることでございます。
野球選手として大成したいという目的があってそのために手術をするのでございましょう。
しかしあまりに手術、手術とこだわる様子は
女性を虜にするため股間のバットに真珠やシリコンを入れるような荒っぽさや性急さを感じます。
そして大谷選手は二刀流というのが売り。
二刀流として活躍できるように手術してくれというリクエストを勘違いした執刀医が
彼を両性具有の身体に作り変えてしまうという
悪夢のようなアクシデントが起きた時のことを想像すると慄然といたします。



今夏の高校野球大会、岩手県代表を決める試合において
投げ過ぎが原因で選手の身体が壊れるということを防ぐため
監督の采配によって有力なピッチャーを登板させなかったチームが敗退いたしました。
物議を醸したこの一件、和風精神論に対する画期的なアンチテーゼとして持て囃されておるようですが
そんな欧米流合理主義の大国アメリカへ渡って活躍する日本人選手が
依存症のように手術を繰り返す姿には違和感を禁じ得ません.....






                                       プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929

内心の自由






お目汚し、失礼いたします。



昨日で当ブログ、開設以来8周年と相成りまして、本日より9年目の開始でございます。
思えば長いようで短い8年間でございましたが、一応、もうすでに8年も経っておりますゆえ
そろそろこのブログ開設にまつわるリアルの裏話をしても良い頃かなと存じまして
当記事において多少、そのあたりのことに触れてみようかと存じます。



当ブログ開設以前において私、某巨大電子掲示板に入り浸り
そこでせっせと書き込みをやっておりました。
振り返るに我ながらずいぶんと大人気ない荒らしまがいの書き込みだったなと
忸怩たる思い頻りでございまして
また当初は掲示板のシステムや暗黙のルールなどよくわからないまま書き込んでおりましたので
他の住人の皆様から御顰蹙やお怒りを買ったことが何回かございました。
しかしそれでも臆面も無くそこへ入り浸って書き込みを続けていたというのは
ひとえにその電子掲示板の、いかなる内心の自由をも確保する志向性
良いことも悪いことも、美しいことも醜いことも、浅ましいことも高邁なことも
この世のありとあらゆる思いや考えを書き込むことができるという
無限の広がりを有する空気に魅せられていたからでございます。



そんなわけで、その掲示板の常連となり
野放図で恥知らずな書き込みを水を得た魚のように繰り返していた私
やがてどなたかが立てたスレッドや自分が立てたスレッドに
エッセイのようなものを書き込むことに快感を覚えるようになりまして
そういったことを長い間続けておりました。
とはいえBBSというものは基本的に不特定多数の人間が閲覧・投稿をするものでございます。
そこへ誰か一人が快感を覚えながら書き込みを続けることは遅かれ早かれ無理が生じます。



私物化、という言葉が頭にちらつき始めました。
また私の独りよがりかもしれませんが
自分がそうやって書き込みができるのは掲示板の他の住人や運営ボランティアの方々が
何らかの目に見えない形で協力してくれたり
結果的に手助けとなるようなことをしてくれたりしているからではないかと思うようになり
マイペースで自己中な私がそういったことに何一つ報えていないことに対して情けなく
居心地が悪くなってきたのでございます。



結局のところ私、その掲示板でのエッセイめいた書き込みから退くことにいたしました。
そして基本的には自分一人で書き込むことのできるブログという形態で
エッセイのようなものを書くことにいたしまして、今日に至っております。
とはいえ、その掲示板を「 卒板 」したというわけではなく
今でもチョコチョコと立ち寄ってロムったり書き込んだりはしておりますが
以前ほどどっぷりと漬かることはなくなりました。



あの掲示板も管理人や運営体制やシステムなどに色々と変化があったようですが
今も私が初めて書き込んだ頃とあまり雰囲気は変わっておりません。
巷では最近、表現の自由を制限するような法律が作られ
裁判や訴訟をチラつかせて人の口に戸を立てようとする空気が目立ちますが
今後も、いかなる内心の自由も確保する志向性に変わりが無い限り
あの掲示板は安泰でございましょう。



何やら他所様のサイトを論評するようなことを書いてしまって恐縮でございます。
ともあれ、当ブログサイト、FC2ブログも内心の自由の確保を至上命題としているならば
ネットコンテンツとして滅びることはないかと存じます。





                                       プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929

相対性踊り場






お目汚し、失礼いたします。



とりあえず9月も下旬になりまして
少しずつではございますが涼しくなってまいりました。
これからは秋という行楽のシーズンがやってまいりまして
プライベートでの旅行はもちろんのこと
企業や官公庁でおこなわれる慰安旅行を楽しむ人々の姿が
観光地の随所で見られることになりましょう。



若いころ勤めていた会社で一泊二日の慰安旅行へ行ったことがございました。
バス2台に分乗し、山陰の方の観光地へ総勢100名ほどで出かけまして
夜は地元の旅館に宿泊、翌朝9時ごろに出発して
観光地めぐりと土産物店での買い物を済ませ、帰途に着くという団体旅行でございました。



その二日目の朝でのことでございます。
旅館のロビーで私、旅行カバンを手にしてバスの出発を待っておりました。
出発までに30分以上あったので、まだ他の社員はロビーに降りて来ておらず
私はのんびりと一人でソファーに座って寛いでおりました。
そんな私の隣に初老の上司が腰をおろし
前夜に旅館の大座敷でおこなわれた夕食を兼ねた宴会のことを話し始めたのでございます。



所属部署が別なので、ほとんど会話を交わしたことの無い上司だったのですが
料理やコンパニオンのおねいさんの話を面白おかしく話しますので、つい聞き入ってしまいました。
そんな私の聞き方が親身に見えたのか
それとも慰安旅行中ということで無礼講気分だったのか
かなり差し障りのありそうな話までベラベラと話してくれたのでございます。
そして不意に声をひそめると、とんでもないことを口にいたしました。



「 昨日、この旅館の仲居と一発ヤッたんだよ」



昭和の時代の話でございます。
当時の私、旅館の仲居のオバサンが宿泊客相手に風俗関係の口利きをすることがあると
噂には聞いておりましたが
そのオバサン本人が相手をしてくれるという話は聞いたことがございませんでした。
しかし口利きをするぐらいなら御本人が直々にサービスをしてくれるのもアリだろうと思いまして
まぁ不謹慎なことではございますが、その上司の話を黙って聞いておりました。



上司は声を低くしながらも悪びれることなく話し続けましたが
その話の内容は何とも不可解で奇妙なものでございました。
と申しますのもその上司、お酌をしてくれていた仲居さんを宴会の最中に連れ出し
旅館の階段の踊り場でヤッたというのでございます。
私はてっきり旅館の隅っこか別棟にあるひと気の無い場所で
こっそり事をすませたのだと思っておりましたが、その上司が言うには
私たちが宴会をやっていた大座敷のそばにある階段の
すぐ下の踊り場で宴たけなわの時にヤッたそうでございます。



宴会のとき私が大座敷から出てトイレへ行った際に
たまたま何気なくそばにある階段の方に目を向けましたが
そこから少し下ったところにある踊り場は人間二人が寝転べるほど広くはなく
また料理を載せるお盆、食器やお茶の急須などがいくらか置かれていて
とても秘め事を楽しむ空間的余裕などありませんでした。
駅弁スタイルや立ちバックなら可能かもしれませんが
目の前で小声で喋る初老の男性はどちらかと言えば騎乗位以外はムリのような
小柄で華奢な体型でございます。
「 一発ヤッた 」というのは手コキだったのかもしれません。



それはともかくとして、そもそも不可解なのは
浴衣姿の宿泊客や料理を運ぶ仲居さんが上り下りをしている踊り場で
誰にも見られずに手コキや駅弁、立ちバックをやれるのかということでございます。
そこのところを私、問いただしたのですが
「 間違いない。あの大座敷のそばの階段のすぐ下の踊り場だ 」とその上司は申します。
あわただしく人が行き交っているその階段の踊り場で事に及んだというわけでございます。



そんな馬鹿なと思いました。
そばを他の仲居さんが通りかかれば「 あら、お盛んね 」と声ぐらいはかけるでしょう。
また同じ会社の社員が横を通れば「 係長っ! お疲れっス!」という挨拶ぐらいはするでしょう。
にもかかわらずその上司は宴たけなわのときに大座敷から抜け出し
目を付けていた仲居の一人とチョメチョメした、すぐそばの階段の踊り場でヤッたと申し
それでいて誰にも気づかれなかったと言い張ります。
酔ってたんじゃないですか、どこか別の場所だったのを勘違いして云々と
少し遠慮がちに突っ込んでみましたが、ムッとしたような顔で
「 そんなことはありえない 」とおっしゃられたので
怒らせてはマズいと思い、それ以上突っ込んで訊ねるのはやめました。



やがてバスが到着して出発時刻になりましたが
私とその上司は別々のバスに乗っておりましたので、その話はそれっきりになった次第。
それから四半世紀以上が経ちましたが
あの上司が本当に階段の踊り場で一発ヤッたのかどうか、今もって不明でございます。
とはいえ私、あの上司と同じような年齢に達した現在
何やらあの上司が言ったことを信じてもいいような気がしております。



歌の文句じゃございませんが、若い頃、何だかわからなかったものが
歳を取るとリアルに感じられることがございます。
あるいは今まで見えていなかったことが見えてくるようになるものでございます。
だからと言って、あの上司が話していた仲居さんは旅館に棲み付いていた幽霊だとか
地元で悪さをしまくっていた狐・狢の類にあの上司が「 化かされた 」とかいう
都市伝説みたいなことを信じようというわけではございませんし
あの上司の話は「 階段の怪談 」だなどとオヤジギャグを申すつもりもございません。
私はリアリスト、それもただのリアリストではないシュールリアリストでございます。



みなさんはマウリッツ・コルネリス・エッシャーというオランダ人の版画家の
「 相対性 」という作品を御覧になったことがございましょうか。
手すりの付いた階段と踊り場、大小の出入り口などで構成された不思議な建物の中を
顔の無いのっぺらぼうたちが重力を無視した状態で歩いている様子を描いた版画でございます。
階段と踊り場の裏側にもう一つ階段と踊り場があり、そこでものっぺらぼうが歩いていて
しかも表の階段と裏の階段は空間的に途切れることなく連続している。
そんな絵でございます。



きっとあの旅館の階段の裏側には、もう一つ階段や踊り場があるのでございます。
上司と仲居さんはその裏側の階段を下りるか上がるかして裏側の踊り場に回り込み
他に誰もいないその場所で一夜の夢を見たのでございましょう.....






                                       プロフィール画像2015圧縮前→fg→圧縮→jpg→FC2画像圧縮20150929