絶対悪






お目汚し、失礼いたします。



天下りが大きく問題視されるようになった当初、私は天下りというものを
国家的な規模で構築された口止め措置のためのシステムかと思っておりました。
すなわち現役時代に職務上知りえた秘密
わけても役所や政府の中枢機関が保持している機密事項に関する情報を
野に下った役人がうっかり、あるいは確信犯的に漏らすという愚行に及ばないようにするべく
アメをねぶらせているのではないか……そう考えていたのでございます。
もちろん、そういった機密の漏洩は法律で禁じられ
それを破れば厳しい罰則が待っているわけでございますが
しかしさらに万全を期するために、官民一体となってOBの待遇を良くしていたのではないか。
かように考えていたわけでございます。



実際のところ天下りにそういった「 囲い込み 」のような役目があるのかどうかは別にして
私も当初は、そういった「 囲い込み 」はそれなりに意義のあることであり
やむをえない側面もあるのではないかという諦観めいたものを感じておりました。
ところが、これまでに取り沙汰されてきた企業や役所のスキャンダルに絡む
天下りの実態を見聞きするうちに
本来このシステムは機密漏洩に対する危機管理の一環というよりかは
企業がその営利活動をスムーズにおこなうための方策であると同時に
役人やそのOBが甘い汁を吸うためのシステムであるということが
遅ればせながら分かってきたのでございます。
そして福島原発の事故をきっかけに露見した東電の天下りの実情を知るに及び
諦観よりも理不尽さしか感じることができなくなってしまいました。



天下りというシステムについて必要悪だという意見もありましょうが
そのシステムによって役所が民間企業とナァナァの関係となり
それによって緩んだチェック体制が此度の原発事故を引き起こしたのだとしたら
それはもはや絶対悪だとしか言いようがございません.....





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