空中ホームレス




お目汚し、失礼いたします。



仕事中に車で高架下の道路を走ることがございますが
コンクリートや鋼鉄でできた巨大な高架橋の下を走っていると
なぜか重苦しくて陰鬱な気分になってしまいます。
高架下の道路というのは、陽射しが少なくてなにやら薄暗く
生活感や賑やかさが無くて侘しげなもの。
休日にドライブへ行ったり繁華街へ出かけたりしたときなどは
なんとも思わないのですが、仕事中に高架下へ行くと
なぜか胸が押し潰されるような思いに囚われるのでございます。



先日も、高架下の信号の手前で停車し
信号が青に変わるのを待っておりましたら
やはり憂鬱な気分になってしまいました。
そのとき何気なく、その高架橋を見上げたのでございますが
大型タンカーを連想させるような巨大な梁や桁を見ておりましたら
ふと、あの鋼鉄製の梁や桁の上に住むことはできないだろうかと思ったのでございます。
テントを張るのは無理にしても
ホームレスのかたが棲家としているようなダンボールハウスなら
置くことが可能ではないか。そんな気がいたしました。



やがて信号が青に変わり、わたしは車を発車させましたが
頭の中には、高架橋の梁や桁の上にダンボールハウスを置いて寝泊りする
自分の姿が浮かんでおりました。
もちろん実際に生活するとなると
いろいろと不便なことや不可能なことがございましょう。
しかし巨大な柱で支えられ、頑丈な梁と桁で構成された高架道路で
誰にも気兼ねすることなく、下界を見下ろしながら日々暮らすことができれば
どんなにイイだろう……
そんなことを考えていると、いつもの陰鬱な気分は吹き飛んでしまいました。



単なる妄想でございます。
そもそも高所恐怖症の私に、そんな生活ができるなどとは到底思えませんが
もし仮にそのような生活が可能だとしたら
あの馬鹿でかい梁や桁の上に立ち
下界に向かっておもいっきり用を足してみると
さぞかし爽快な気分ではないかと存じます.....






コメント

非公開コメント