浮世離れ




お目汚し、失礼いたします。



世の大方の皆様と同じく私、朝は食欲がございません。
これから夏に向かって暑くなってまいりますと
ますますその傾向は強くなりましょう。



ただ、食欲はなくとも目や耳を通して
何らかの刺激を受容するのは吝かではございませんで
むしろそういった刺激がないと物足りない
あるいは頭や体が覚醒しないということがございます。



私、テレビはほとんど見ないのですが
上記のような理由で朝起きてから出勤するまでの間は
テレビを点けております。
特に決まった番組を見ているわけではなく
たまたま映っている番組をダラダラと見ているだけなのですが
重苦しい事件や事故のニュースなどが目に入ると
すぐにチャンネルを変えてしまいます。



あるいは局アナのくせに、いやむしろ局アナだからこそでございましょうが
何やら偏向的なコメントを垂れているのを見て虫唾が走り
テレビのスイッチを切ってしまうこともございます。
マスメディアは常に中立的なスタンスでいなければならないというのが
建前論だというのは重々承知しておりますが。



ときどきそうやって気が滅入ったり不愉快な思いをしたりしながら
8時ごろまでテレビを見つつ食事と洗顔と身だしなみと
ウンコを済ませるのでございますが
そんなときは暗いニュースとは無縁な
あるいはイデオロギー的なものとは無関係な
無色透明なものを見て口直しをしてから出勤いたします。
そんな口直しによく利用しているのが
圧縮ファイルのような名前の朝の情報番組で
番組終了の前に流れている料理のコーナーでございます。
イケメン俳優が視聴者からの投稿をもとに料理を作るというものですが
不思議とこの番組のこのコーナーを見ると、気分が落ち着いてまいります。



肉や野菜、粗挽き胡椒やワインビネガーは
大事故を引き起こしたり凶悪犯罪の容疑者になったりはいたしません。
イケメン俳優はただ料理を作るだけでございまして
決して視聴者に謝罪と賠償を要求したりはいたしません。
そんなところがイイのでございましょう。
浮世とは何の関係もないところで
ただ料理が出来上がっていくのを見ているだけだから、イイのでございます。



念のために申し上げますが
私はテレビ局や番組スタッフとは無関係の人間でございまして
けっしてその番組に関してステマをやっているわけではございませんし
速水もこみちのファンではございません。
ましてや彼にモッコリみちするような性的嗜好もございませんので
そのへんは御理解いただきたいのでございますが
ともあれ一日の始まりには、巷の騒ぎや諍いとは距離を置いた
浮世離れしたものが相応しゅうございます。



浮世とは「 憂き世 」のことでございます。
そして浮世離れとは、現実とかけ離れたものや
ありえない理想郷である必要はございません。
何気なく心穏やかに過ごせる時間さえあれば
なんだっていいのでございます.....






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