雑炊の味




お目汚し、失礼いたします。



忘年会シーズン到来でございます。
忘年会と言えば鍋料理が頭に浮かびますが
浪花のモーツァルトと呼ばれる音楽家キダ・タロー氏は
鍋料理が嫌いでございます。
氏は赤の他人同士が一つの鍋に箸を突っ込んで物を食うということに対して
不潔だと感じているのでございます。



氏が、不潔だと感じるのは
箸を介して鍋の中に他人の唾液が入り込むからでありまして
私もそれは同感でございますが
一緒に鍋を囲む相手がヤニ臭いヘビースモーカーのオッサンや
ろくに洗ったことの無い入れ歯を年中はめている爺さんでなく
キレイで可愛いおねいさんとかエロくて大人っぽい熟女なら話は別でございます。



若い頃に勤めていた会社の忘年会で
女子社員を交えて寄せ鍋を食したことがございました。
所属していた部署ごとに鍋を囲んでいたのですが
私がひそかに心を寄せていた別の部署の或る女子社員が
席が足りないからということで
余っていた私の部署の席で私と同じ鍋を食べることになりました。



そのときほど鍋料理を美味しく感じたことはございません。
意中の女子社員は私とはほとんど口を利かず
私の同僚の男性社員と頻繁におしゃべりをしておりましたが
彼女が私と同じ鍋を食しているというだけで、最高の気分でございます。
ただ残念なことに忘年会の予算の関係だったのか
それとも元々メニューには無かったのか
鍋のシメである雑炊にありつくことはできませんでした。



もしありつくことができていれば、きっとその雑炊の味は
私にとって忘れられないものになっていたに相違ありません.....






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