小さな班長




お目汚し、失礼いたします。



今では何か事件が起きたときしかおこなわれないようですが
私どもが小学生の頃は朝、集団登校をするのが
当たり前の慣わしでございました。
近所の子供たちが公園や誰かの家の前に集まり
数人で班を作って学校へ向かうのでございます。
班長役の子供が、鳥をモチーフにしたマークが入っている
交通安全協会か何かの黄色い旗を持ち
下級生や同級生を先導して歩いておりました。



班長は高学年が務めることになっていて
私が小学6年生のとき、自分にその役目が回ってきたのでございますが
低学年児童を引き連れて行進するというのが恥ずかしゅうございまして
特に旗を持って歩くというのが嫌でございました。
それゆえ、他の班長が旗をピンと立て、ヒラリと広げて持っていたのに対して
私はというと、まるで萎れたイチモツのように
クルクルと丸めた旗を下に向けて持ち歩いていたのでございます。
今思えば、随分となさけない班長だったと存じます。



私の知る限りでは、最近はそういった登校は
おこなわれていないようでございます。
少子化やプライバシー重視の影響でございましょうか。
こういった世の流れは、班長を務めることを嫌がっていた
あの頃の私なら歓呼の声で受け入れていたでしょうが
もはやそれから40年以上も経ってしまい
私は、嫌がることも受け入れることもできない中年男になってしまいました。



身勝手なようですが、もっと胸を張り
班長として堂々と先頭を歩いていればよかった。
そんな思いにとらわれる今日この頃でございます.....






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