官能の雨音




お目汚し、失礼いたします。



先日、お得意様の自宅の前を歩いておりましたら
街路樹の葉に小さな芋虫が何匹もへばりついているのを見ました。
なんという名の虫なのかは存じません。
体長は3㌢弱、灰色っぽい体でございました。
芋虫のせいで街路樹の葉がいくらか食い荒らされております。



私どもが少年の頃は、アメリカシロヒトリという毛虫が大量発生して
自宅近所の街路樹を食い荒らしておりました。
市役所によるたびたびの駆除によって今ではほとんど見かけませんが
先日見た芋虫は、果たして新手の害虫が大発生する
前触れなのでございましょうか。



これから気温はどんどん暖かくなり
夏に向かってさまざまな昆虫が生命活動を活発におこなうことでございましょう。
20年近く前ですが、大阪府の北部、豊能地域のあたりを
仕事で訪れたときのことでございます。
5月か6月でございました。
蒸し暑い午後で、にわか雨が降ったあとの雨上がりの町を歩いておりましたら
近くの林から何やら雨が降るような音が聞こえてまいります。



はて…雨はもう止んだはずだが……
現に空は一面の快晴で、雨を降らせるような濁った雲は一片も見当たりません。
好奇心からその林の中に分け入ったところ
雨の降るような音はますます激しさを増してまいります。
不可解さは募るばかりで、蒸し暑い林の中で上を見上げたものの
落ちてきたのは私の額を転がった汗の玉だけでございまして、やはり空は快晴。
で、何気なく視線を下に降ろしたところ、疑問は氷解いたしました。



なんと雨の降る音だと思っていたものは
生い茂っている草木の葉を食む芋虫の咀嚼音だったのでございます。
林の中で大小さまざまな無数の芋虫たちが一斉に葉を食らい
その咀嚼作業がシトシトと雨音のようなものを発していたのでございます。
思えばキモいことこの上も無い光景だったはずでございますが
不思議と嫌悪感や恐怖の類は感じませんでした。
芋虫たちの体色が保護色となって葉に溶け込んでいたため
じっと凝視しなければそれと気づかなかったのでございます。



そのため、キモさよりもむしろ芋虫の持つ生命力の息吹のようなものを感じ
その見えないエネルギーに触発されたのでございましょうか。
全身を芋虫たちにシトシトと甘嚙みされているようなむず痒さを覚えて
私の股間の芋虫がオッ立ってきたのでございます。
これ以上そこにいると、右手を動かさずとも
ブリーフがグッショリと濡れてしまいそうでございました。
私は慌てて林の中から飛び出したのでございます。



インターネットをさまよって集めたエロ画像やHビデオに対して
いくぶん食傷気味になってきた昨今の私。
此度のゴールデンウイークは、おぼろげな記憶を頼りに
あのときの林を捜し求めて、さまようことにしようかと思案中でございます.....






コメント

非公開コメント