担い手




お目汚し、失礼いたします。



漫画家、手塚治虫氏が人間のキャラを描くときに
動物を参考にするという話を聞いたことがございます。
あいつはゴリラみたいだとか彼女は猫に似ているとか
身近な人間が動物そっくりだという話が日常会話によく出てまいりますが
氏の言によれば、人間が動物に似ているのではなく
動物の方が人間に似ているとのこと。
戦後の日本の経済的・精神的牽引力ともなった漫画・アニメ界の大御所ならではの
独創的な発言といえましょう。



しかし動物の方が人間に似ているように見えるという状況は
日常生活において比較的よくあることでございます。
今日、とある獣医科医院の前を歩いて通ったのですが、
そこは待合室が外から見えるように一部ガラス張りになっておりました。
で、そのガラスが張ってある部分から、待合室に居る人間や動物が見えるのですが
ペットを抱いて座っている人が多かったたため、人間と動物の頭の位置がほぼ同じで
犬や猫がまるで人間と同じように椅子に腰掛けているように見えるのでございます。



躾が良いのか、どのペットも暴れたり鳴いたりという素振りを見せません。
実におとなしい限りでございまして、その様子を見ますと
黙って診察を待っている人間と全く変わらないのでございます。
もっとも実際にその待合室へ入っていって同室に居合わせていたら
また印象は違っていたでしょうが
外から見た限りでは人間の患者と同じ雰囲気を漂わせておりました。
いや、むしろ人間よりも理知的で落ち着いているようにさえ見えた次第。



私どもの少年時代に大きな話題となった「 猿の惑星 」というSF映画が
最近リメイク上映されておりますが
近頃の人間世界の混乱ぶりや救いようの無さを見るにつけ
これからの地球文明の担い手はヒトではなく、猿や犬、猫ではないかという気がいたします。
いや、むしろ強靭な生命力や生命体としての歴史の長さという観点からすれば
その適任者はゴキブリであるべきでございましょう。



「 愛は地球を救う 」などと申しますが、ひょっとすると地球を救うのは愛ではなく
ゴキブリなのかもしれません.....





コメント

非公開コメント