戦いの果て




お目汚し、失礼いたします。



嘆かわしいことではございますが
この地球上においては常にどこかで
政治的・経済的・民族的・宗教的な対立が原因で
国家間レベルでの戦いがおこなわれております。
いわば集団同士の戦いですが
戦いは単にそういった形にとどまらず
集団VS個人、個人VS個人というレベルにおいても
おこなわれております。



さらに申せば、同一の人間の中においてさえ
戦いが繰り広げられていると言っても過言ではないでしょう。
いわゆる「 内なる戦い 」でございます。



恥ずかしながら私
若い頃に自家発電のやり方を覚えてのめりこみ
そんな自分に対して嫌悪感や危機感を覚えておりました。
なんとかして自家発電とは縁を切ろうといたしましたが
これがなかなかむずかしゅうございます。



そこで回数を抑えるということに方針転換いたしまして
そのためのルールを作りました。
つまり一ヶ月に何回以内というふうに許容回数を決め
紙に書いた表のようなものを作り
ヌイた日や回数を記録していくのでございます。
そして、たとえば今月はあと3回しか
許容回数が残っていない。
じゃ、月末まであと3回で辛抱しようと
自分自身にブレーキをかけるのでございます。



しかし性欲旺盛な少年時代
ややもすると許容回数のストックを早々に使い果たし
翌月までの長い日にちを
悶々として過ごさなければならなくなることもしばしば。
月半ばにしてストックが無くなり
次の月までの半月あまりを
自家発電なしで暮らさなければならないときは
本当に辛ぅございました。



いっそルールを無視してしまおうかとも思いましたが
なにかとんでもないバチが当たりそうな気がして
それもできません。
したがって何とかして誘惑に耐えるのですが
正直なところ、その間の日常生活は
自家発電のこと以外は頭にあらず
早く翌月になってくれないかとカリ首を長くして待ち続け
月明けになったら、何をオカズにしようかと
そのことばかり考えておりました。



そして自宅に一人でいるとき
ふと気がつくと何も無い空中に指をかざし
非常にゆっくり、ゆ~っくりとした緩慢な動きで
自家発電をする時の動作を繰り返している自分がいました。
テレビドラマや映画で、外科医がメスも鉗子も持たずに
手術のシュミレーションをしているシーンが出てきますが
ちょうどあの動作に似たようなことを
やっていたのでございます。
もはや半ばノイローゼ状態でございました。



このように、あの頃の私は
自慰中毒と呼んでも過言ではない状態でございました。
しかしやがて時が経つにつれ、社会人となった忙しさから
そんなことに熱を上げるヒマも無くなり
自分をコントロールするスベを覚え
また体力的にも衰えたため
いつの間にか自慰中毒は影を潜めていたのでございます。



思えば私のこれまでの人生は
この自慰中毒との戦いでございました。
しかし戦い済んで日が暮れて
果たして私は勝利を手にしたのでございましょうか。
ただ単に不毛な消耗戦を続けて
疲弊しただけだったのかもしれません。
そして戦いが済んだのではなく
いわゆる「 精力減退 」という次元に突入しただけに
過ぎないのかもしれません.....






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