クリスマスリース




お目汚し、失礼いたします。



今日、歯科医院に行ってまいりました。
予約をしておいた時間に入口のドアを開けてみると
待合室の受付窓口のカウンターに
時節柄、リースを模した小さな花が置いてあり
花の周囲にあしらわれたLEDランプから
きらびやかな光が溢れておりました。



そのカウンターの向こうに
メガネの似合う白衣姿の若い受付嬢が座っておりまして
「 こんばんは 」とにこやかに声をかけてくれました。
今日一日、ちょっと気分的にささくれていた私は
その声に何やらホッといたしまして
思わず彼女に微笑みかけておりました。



もし私が女性に長けた男だったなら

「 きれいですね 」

というふうに彼女に対してなのか、リースに対してなのか
判然としないキザなことを言って
何か彼女と接点を持つきっかけにしたかもしれませんが
あいにく私のように見かけも内面もむさ苦しい中年男には
似合いませんし、無理がございます。
微笑みながら黙って彼女に診察券を渡すと
私は待合室の椅子に腰掛けてシコシコとスマホをいじり始めました。



ふと、そんな自分自身に対してみじめさと自己嫌悪を覚えましたが
苦い思いはすぐに消え失せました。
素朴で知的で優しそうな受付嬢でしたが
そんな外見とは裏腹な隠れた顔を持っていないとも限りません。



もうじき正月でございますが
もし仮に私が一戸建ての豪邸に住んでいて
その門前に大きな門松が立っているのを彼女が見かけたら
どうするでしょうか。

「 デカくて立派ですね 」

というふうに門松に対してなのか、私の股間に対してなのか
判然としないエロいことを言って
私と接点を持つきっかけにしようとするかもしれません。
女は魔物でございます.....









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