不慣れな仕事




お目汚し、失礼いたします。



人間とは悲しい生き物でございます。
自由でありたい、自分は自分でありたいと願いつつも
そんな意志とはかけ離れた境遇に置かれ
言いたくもないこと、やりたくもないことに
手を出さなければならないことがございます。



人は自分もしくは自分が愛する者の糧を得るために
働かねばなりません。
人間が自由を願いつつも自由ではいられない理由の一つが
ここにございます。
生活のため、食うため、生きるために自分の意志とは正反対のことを
やらなければならない場合があるのでございます。



もっとも、嘆いても詮無いことでございましょう。
大人の社会人なら、そういったジレンマに晒されることは
覚悟せねばなりません。
しかし単に自分の意志とは正反対であるだけにとどまらず
そのことが自分にとって慣れないことであれば
尚更つらいものでございます。
そして私、近々そういった不慣れな仕事に
駆り出されることになっております。



はっきり申し上げて断りたい仕事でございますが
これも生活のため、食うため、生きるためでございます。
次からはもう二度とやらないつもりなのですが
とにかく今は、お客様の御意向に沿うべく
従順な羊となって、与えられた仕事をこなさねばなりません。
しかし、たとえ羊になることはできても、不慣れなせいで緊張し
お客様の前でとんでもない失敗をするのでないかと不安でございます。
あるいはパニクって悲鳴を上げたり
いきなり自家発電を始めたりするのではないかと心配でございます。



今朝、テレビで「 ZIP! 」という朝の情報番組を見ておりましたら
今年の干支、羊の実物が出てまいりました。
この羊、生放送中であるにもかかわらず
まるで大当たりしたパチンコ台のようにポロポロポロポロと
ひっきりなしに脱糞しておりました。



たぶん、普段生活している牧場からテレビ局のスタジオという
不慣れなところに連れて来られ
大勢の人間や色々な機材を見て驚いたのでしょう。
まるで私の姿を見ているようでございます。
今度の仕事、オムツを装着して臨むことになるやもしれません.....






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