老眼郷




お目汚し、失礼いたします。



先日、愛用していた老眼鏡が壊れました。
仕事中にうっかり乱暴な扱いをしてしまい
つるの部分が千切れてしまったのでございます。



百均で買ったものなのですが
私の顔にピッタリとフィットして、けっこう気に入っておりました。
老眼鏡はいつも百均で買っているのですが
所詮、百均は百均なりのものでしかなく、当たり外れがございます。
買って間もないうちからつるが外れたり
鼻あての部分がいつのまにか歪んでいたり
レンズが抜け落ちたりということがよくございます。
壊れた老眼鏡は、そういう点でも貴重な掘り出し物でした。



老眼は確実に進行しております。
50歳前後の頃は私、度数1.0の老眼鏡で間に合っていたのに
近頃は2.5でなければ満足に見えません。
このままでは細かい字を読む時だけに限らず
人間の姿や街の景色さえ、ぼやけて見えなくなるような気がいたします。



テレビのバラエティ番組の取材ビデオで
スポンサーと競合する企業名の入った広告物や商品とか
あるいは通行人の顔や個人の住居にボカシが入っているのを見かけますが
ちょうどあんな具合になるのではありますまいか。
そんなふうに裸眼ではっきりと見えるものが日々どんどん減っていく。
それは自分を取り巻く世界が少しずつ消え失せていくようで
実に寂しい限りでございます。



しかし、これも不老不死ではない人間の宿命でございましょう。
あきらめるよりいたしかたございません。
むしろその状況をプラスに考えることが肝要ではないかと存じます。



たとえば、ぼやけているのは
そこに何か見えてはならないものがあるからだ
人前では見せられないものがあるからだ
そこで何かイヤらしくて卑猥なことをやっているから
ボカシが入っているのだ、モザイク処理が施されているのだ
前貼りが貼ってあるのだ……
このように考えれば、ボンヤリとした人の姿も街の景色も
ドキドキ感・ワクワク感に満ちた刺激的なものとなり
脳と体に活力を与えることとなりましょう。



若返りの秘訣は想像力と妄想力でございます。
ただしそれらが高じてドキドキ感やワクワク感がエスカレートし
所構わず自家発電をおっ始めるというのは
厳に慎むべきではございますが.....






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