青白い部屋




お目汚し、失礼いたします。



ちょっと前のことになりますが、わが国の首相が眼帯をして演説する姿が
テレビにたびたび映っておりました。
与党総裁や内閣総理大臣に就任した当初は割合とウケが良かったこの御仁
最近は政権運営や総理としての仕事ぶりに汚点のようなものが目立つようになり
就任当初の安定感がすっかり失われております。



そういった状況を踏まえて眼帯を付けた顔をあらためて見てみると
何やらひどく情けない思いがいたします。
本人は暗い部屋で何かに目をぶつけたと申しておりますが
総理官邸に果たしてそんな真っ暗な部屋があるのでございましょうか。
自分を取り巻く切羽詰った状況を周囲にわかってもらいたいと願うのは
総理も一般庶民も同じでございます。あの眼帯姿はもしかすると
国民の同情を引くためのパフォーマンスだったのかもしれません。



さすがにそれは勘ぐり過ぎかもしれませんが
もしもそんなパフォーマンスを本気でやりかねないほどの弱気な精神状態だったとしたら
頑固一徹の岡田副総理に「 この腰抜け野郎! おまえ、それでも男か!」
とブン殴られてああなったという可能性は無きにしも非ずでございましょう。
もしそうだったのならばいっそのこと
映画「 ニューヨーク1997 」のスネーク・プリスキンのように
黒いアイパッチをつけて「 ドジョウと呼べ 」と凄めば
コワモテ首相として貫禄が出たのではないかと存じます。



あるいはあの眼帯、ひょっとすると総理大臣を務めることによる過度のストレスで
脳細胞がブッ壊れてしまい
眼帯をして鼻にペンを突っ込んでしまうきゃりーぱみゅぱみゅのような
変顔マニアへと趣味趣向が変わりつつあるゆえのものなのでしょうか。
それともそういったエキセントリックな志向へ走らないように
あらかじめどこかの風俗店へガス抜きに行ったものの
プレイが過激になりすぎて怪我をしてしまったというところでございましょうか。



それはともかくここ数年の間、わが国は精彩を欠く政治が続いております。
何人かの指導者がコロコロとバトンタッチを繰り返し
どの指導者も満足に任期を務め上げてはおりません。
そういった現状を見るにつけ
この国の政界には線の細いひ弱な人材しかいないのではないか
という気がしてまいります。
威勢が良く弁舌さわやかで力強いカリスマ性を感じさせる人物が
いざ指導者の座に就くと途端に偏屈で逃げ腰で歯切れが悪くなるのは
いったいどうしたことでございましょう。



よくテレビドラマなどで、主人公が恐ろしい秘密を知ったとき
あるいは身近な人間がショッキングな事実を告げるシーンや
過去のトラウマが再現されている場面で
青白い照明を使って演出しているのを見かけることがございます。
そしてそうやってヒンヤリとした青い光に冒されたあとの主人公や登場人物は
まるで人が変わったような態度をとったり
自分の考えをそれまでとは180度変えてしまったりするのでございます。



総理官邸の執務室の中には、目をぶつけるほど真っ暗な部屋ではなく
上記のような光を発する青白い部屋があるのでしょう。
どんな好々爺も偉丈夫も、たちどころに貧相な凡人と化してしまう気味の悪い部屋が。
そして首相になった者は誰もが、その部屋を訪れなければならないのかもしれません.....






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