熱い街




お目汚し、失礼いたします。



12月も半ば過ぎになりまして、忘年会シーズンたけなわでございます。
この時期、飲食店の集まる繁華街には酔客が目立つようになり
酒場とタクシーの売上はウナギノボリとなっていることでございましょう。



私も会社勤めをしていた頃は先輩や上司に連れられて、あるいは同僚といっしょに
師走の街を明け方まで飲み歩いたことがございます。
今は体を壊して医者から酒を止められており
そのような機会は皆無に近い状態になってしまいました。
だからといって残念だとか寂しいとかいった思いはしないのですが
飲みに行く機会が無いせいか、たまに酒場の多い盛り場を歩くと緊張することがございます。



まるで田舎から初めて都会に出てきて一人暮らしを始めたばかりの純朴な若い衆のようですが
盛り場というある意味、危険に満ちたエリアを安全に歩くには
常日頃からの「 慣れ 」が必要なのでございます。
そういった場所においては、スリやカツアゲ、引ったくりはもちろん、悪質な客引きによるボッタクリや
剣呑な相手に肩が触れた、目が合ったと因縁を付けられてボコられるというリスクがございます。



そしてまた、酔客による思わぬトラブルにも要注意でございます。
以前、ある寒い日の夜、同業者同士の寄り合いからの帰り道に
たまたま繁華街のど真ん中を一人で歩いておりましたところ
電柱の前で立ちションをしていた御老人に
危うくオシッコを引っかけられそうになったことがございました。



その御老人、かなり酒に酔っていたようでございまして
私がそばを通りかかったとき、用を足している真っ最中だったのですが
酩酊していたせいかよろめいて倒れそうになり
イチモツからいきおいよく放尿しながら私に寄りかかろうとしたのでございます。
湯気の上がっている小便が弧を描きながら私の衣服を濡らしそうになりましたが
とっさに私は飛び退いて難を逃れました。



御老人の方も、どうにか踏ん張って体勢を立て直し
ころんでケガをするようなことにはなりませんでした。
すんでのところで大事に至らずに済みまして、ホッとしながらその場を立ち去ったのでございますが
しかしあとで私、飛び退いて難を逃れたという自分のおこないが
人間として「 冷たい 」のではないかと忸怩たるものを感じました。



あの時、私が温かい心を持ち合わせていれば、小便をかけられることも厭わず
よろめいて転倒しそうになった御老人のお身体をしっかりと抱きとめていたかもしれません。
そして私が松岡修造のような熱い心の持ち主ならば
湯気の上がる熱い放尿を受け止めながらも「 大丈夫ですか?」と声をかけ
あの御老人と熱い抱擁、熱い口づけを交わしていたことでしょう。



まぁそれはともかく、当分の間は歓楽街、特に飲み屋街は忘年会景気で活況を呈し
冷たい北風が吹く中、活気に満ちた熱い街となることでございましょう。
飲みに行かれる皆様、どうかお風邪など召さないよう、そしてトラブルになど見舞われぬよう
お気をつけくださいまし.....


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