野球少年




お目汚し、失礼いたします。



三、四年前のことですが、とある住宅街を車に乗って走っておりましたら
ユニフォームを着た少年野球の選手を見かけました。
小学校低学年ぐらいだったと存じます。小さな小さな選手でございました。



2人連れの野球少年でございました。何かひどく思いつめたような顔をして
野球の道具が入った重そうなバッグを持って歩きながら
お互いに二言三言、言葉を交わしております。
車を運転しながら見ておりましたので、彼らの会話の内容は聞こえませんでしたが
悲しそうな目で話をする彼らの姿が気になりました。



時刻は日曜の朝10時頃だったと記憶しております。
小さな彼らの顔に漂う悲しげな表情が何だったのか
きびしい野球の練習に行くのがイヤで顔が曇っていたのか
練習に遅刻したので監督から怒られることを予想して心配なのか
あるいは他に何か理由があるのか、私には知る由もございませんが
非常に痛々しい表情でございました。



ちょうどその頃、某巨人軍監督の不倫にまつわる恐喝事件が週刊誌等で報じられておりましたので
その2人の少年の姿が余計に痛ましく感じられ、今も気がかりでなりません。
そしてそれから今日までに、現役選手の賭博行為や元野球選手の覚せい剤取締法違反による逮捕など
ここ最近、野球というもののイメージがガタ落ちになってきております。



恥ずかしながら私、小学生のころから今に至るまで
野球のルールがわからない球技の苦手な運動音痴でございます。
そして私がいた小学校では、男の子が昼休みや放課後に校庭でする遊びと言えば
ほとんどの場合、野球でございました。
そのため私はその中に混ぜてもらえず、また野球の話題についていけず
非常に寂しく居心地の悪い思いをしておりました。
その頃の私にとっては野球というのは「 仇 」のようなものでございました。
野球に向かって「 私の小学生時代を返せ!」と叫びたいぐらいでございました。



しかしあの2人の少年のことを思うと
今はもうそんなことなどどうでもよろしゅうございます。
そして何より、彼らがあんなに悲しそうな顔をしながらも
身体に不釣合いなほど大きくて重そうな荷物を持ったまま
上り坂になっている歩道を小さな足で前へ前へと歩んでいたのが
息苦しくなるほど印象的でございました。



本日おこなわれた選抜高校野球の優勝戦、奈良の智弁学園が優勝いたしました。
イメージ的に地に堕ちた感があるとはいえ
野球というものに夢を託して今も練習に励んでいる若い選手や小さな選手の数は
まったくのゼロではないはずでございます。
どうか彼らの夢や魂が潰えたり傷ついたりすることが無いように
球界の関係者、有力者、OB、先達は真剣に、本気で、命がけの覚悟を決めて
浄化や改革に取り組んでもらいたい。
野球ファンでもない私でございますが、切にそう願う次第でございます.....



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