仮想アイドルと人工生命




お目汚し、失礼いたします。



先日、図書館で本を借りてまいりましたが
いつのまにやら本の貸し出し手続きが自動化されております。
図書館が利用者に発行しているカードを機械にかざし
カードのバーコードを読み取らせて手続きを済ませるという簡単な作業なのですが
この手続きを怠ったり、貸し出し用の機械の操作を誤ったりすると
借りた本を持って図書館を出る時、万引き犯よろしくアラームが鳴るそうでございます。



人件費の節約という側面もありましょうが
何やら私には、図書館員が利用者に面と向かって接するのをできるだけ避けるために
手続きが自動化されたように見えました。
その図書館でまだ自動化がなされていなかった頃
利用者が図書館員に延々とクレームをつけているのを見たことがあるからでございます。
些細なことでおかしなクレームをつけられて図書館の業務に支障が出ることに嫌気が差し
そういったリスクを減らすために自動化されるようになったのではないか。
ふと、そんな気がいたしました。



人間と接するのは疲れます。
相手に対してどれほど注意力を傾け、用心に用心を重ねて慎重に対応していても
誤解や軋轢は生じます。
ましてやこちらのそういった奮闘努力を意に介さず
自分の脳内だけで世界が完結している相手には、それはむしろ逆効果になる場合もございます。
つい先日、アイドル活動をしていた女子大学生が
東京都の小金井市でストーカーの男にナイフで刺された事件がございましたが
これもそういった逆効果の一例でございましょう。



刺された女子大学生も、加害者の男に対しては
アイドルとファンという距離を保とうとするべく行動していたのでしょうが
往年の特撮ドラマ「 ウルトラQ 」に登場した「 人工生命M1号 」のようなこの男
自分は彼女に対して大勢のファンのうちの一人でしかないという現実が理解できず
やがて手前勝手な憎悪に身を滾らせて凶行に及んでしまったようでございます。
アイドルというのは命がけの商売だと改めて感じました。



所詮、生身の人間がアイドルをやるのは無理がございましょう。
図書館の貸し出し手続きが自動化されたように
これからは初音ミクのような仮想アイドルが活躍すべきではないかと存じます。
特に今回の事件を引き起こした人工生命M1号のような男がファンの場合は。


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