一方通行




お目汚し、失礼いたします。



お客様と話をする際、たとえば商談の最中などに
こちらの話を聞いていただけなくて困惑することがございます。
会話はキャッチボールのようなものだとは申しますものの
向こうからノーコンのボールを無造作に投げてくる場合もございますし
こっちがホレ、ちゃんと受け取ってくれよとばかりに
狙いを定めて慎重にスローボールを投げているにもかかわらず
スルーやエラーをされてしまう場合もございます。
その結果、「 聞いてないよ~ 」「 話が違うじゃねーか 」
ということになってしまうわけでございますが
客商売をやっておりますとそういうことをまともに指摘することができず
実につらい思いをすることもあるわけでございます。



しかしビジネスライクなスタイルで話ができるうちは、まだマシでございましょう。
感情的になったお客様による言葉の一方通行に関しては
ただひたすら「 忍 」の一字で対応するよりほかにいたしかたございません。
以前、新聞でタクシーの運転手の経験談を読んだことがございますが
虫の居所の悪かった女性客に道順のことで半時間近くも罵倒され続けたものの
ただひたすら耐え忍んだとのこと。
そのタクシー運転手はどんな場合でも絶対にキレないと
腹をくくっているそうでございますが
「 プロ意識 」の何たるかを再確認させられたような気がいたしました。



私も常日頃、そういったことを肝に銘じて日々仕事に励んでおるのですが
元来が器の小さな人間ゆえ、とてもそこまでの覚悟はございません。
もし私がその運転手の立場だったなら、言葉の一方通行に対して逆走するか
あるいは罵倒されればされるほど快感を覚えてしまうか
そのどちらかになっていることでございましょう.....






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