乗客の品格






お目汚し、失礼いたします。



ついこの前のことですが、北海道は札幌の弁護士が
タクシーの中で運転手に対して暴言を吐き
大暴れをした上に料金を踏み倒して立ち去ったニュースが報道されておりました。
聞くところによればこの男、弁護士としてはもちろん実業家としても有名な人物だとのことで
依頼主や取引先からすればドン引きでございましょう。
何が気に食わなかったのかは存じませんが酒に酔っていたとはいえ
暴言や暴力を弱い立場の人間に浴びせるのは、秘書に暴行を加えた例の元女性議員と同様
与太者やDQNと変わりありません。



今さらではございますが、タクシー業者としてはこういった酔っ払いも
客として扱わなければならないわけで、その御苦労がいかほどのものか察して余りあります。
今回のようなひどいケースほどではないにしろ
この手のタチの悪い乗客はさぞかし多いのではないでしょうか。
また、たとえ本人に悪意がなくとも、酔いのせいでテンションの高くなった乗客の言動が
タクシーの運転手にすれば不快感を催したりすることもございましょう。



悪気は無いが、はからずもタクシーの運転手に迷惑をかけるという点では
何を隠そう私も反省しなければならないような体験がございます。
まだ若い頃、当時勤めていた会社で催された忘年会から一人で帰るときのことでございました。
終電が無くなったためにタクシーを拾ったのですが
そのタクシーの運転手さんが紳士的な初老の男性だったのでございます。
忘年会で飲んだ酒の酔いがまだ醒めていなかった私は、その運転手さんの穏やかな雰囲気に気を許し
政治や経済のこと、当時の世情や芸能関係の話などを思いつくまま片っ端から喋りまくっておりました。



運転手さんも、まぁ客に対するお愛想だったのでしょうが
私の話に耳を傾けて相槌を打ちながら話しかけてくれまして
当初は車内に和やかな空気が流れていたのですが
調子に乗った私、当時悩まされていた痔の話をおっぱじめました。
私がどれだけ痔に苦しんでいるか、普段どのようなことを心がけ
どんな方法で悪化しないように努めているか、また逆にどんな失敗をして痛い目にあったかなどを
微に入り細を穿つように話したのでございます。



そんな話を最初のうちは親身になって聞いてくれていた運転手さんだったのですが
やがてリアクションが鈍くなり、相槌が減ってまいりました。
車内には微妙な空気が立ち込め、その空気を読み違えた私は盛り上げなきゃ、盛り上げなきゃと
なおいっそう微に入り細を穿つような話を披露したのでございます。
運転手さんにしてみれば、肛門に薔薇の花が咲くほど掘られるのが大好きなウケ専の男に
ナンパもしくはセクハラをされているような気分だったのでございましょう。
とうとう私の話は完全にスルーされるようになってしまいますた。



我ながら、いったいどうしてあんな話をしてしまったのでしょうか。
この時の事は今でも思い出す度にホモを噛むような…おっと失礼、ほぞを噛むような思いにとらわれます。
まぁいずれにせよタクシーの運転手さんにしてみれば
乗客には迷惑な言動を慎んでほしいものでございましょう。
なにしろ運転を誤ってオカマを掘ってしまったら一大事でございますので.....





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