器用な男






お目汚し、失礼いたします。



日本相撲協会の理事選が本日おこなわれまして
注目の貴乃花親方、落選いたしました。
横綱だった日馬富士の暴行事件に端を発する一連の流れにおいて
渦中の人物の一人とも言える貴乃花親方
落選したその心中、いかばかりのものでございましょう。



ひょっとするとこれは想定内のことであり
親方としては相撲界に根ざすさまざまな諸問題をクローズアップさせることが目的
すなわち問題提起が真の到達点だったのかもしれません。
しかしこれまでの親方の行動を見る限り、何やら偏屈で不器用なそのやりかた
説得力のある快哉を伴ったものとは言い難いような気がいたします。
相撲しかできない、相撲にしか生き方を見出せない人間の限界と申しましょうか。



相撲界の改革という崇高な考えは尊重いたしますが
野球の試合を相撲の決まり手で勝ちに行くようなやり方では
現実的には何も進展いたしませんし、ついてくる者はいずれいなくなりましょう。
相撲もできるし政治にも聡いという、マルチな強みが無ければ
改革という生臭い仕事はできますまい。
その点、不器用さは罪なのでございます。



とはいえ、あまりにも器用すぎる、何でもこなせる超器用というのも
どこか気持ち悪いものでございます。
仕事もプライベートも器用にこなせる、頭の回転が良くて運動神経も抜群
炊事洗濯お手の物、何ヶ国語も喋れて目上の人とも若い衆とも会話が弾む等々
そういう器用さならまだしも、それ以上の器用さを持ち合わせると
人間、どこか化け物じみてまいります。



先日、あるニュースアプリで見つけた記事において
一本で7つの役目を果たす多機能ボールペンが紹介されておりました。
このグッズ、ボールペン本来の機能以外にタッチペン、定規、スマホのスタンド、栓抜き
プラスドライバー、マイナスドライバーという6つの機能を併せ持つスグレモノなのですが
人間がこのボールペンのように肉体的に何役もこなせるようになったら
ちょっと気味が悪ぅございます。
いじめることに抜群の才能を発揮するが、そのくせいじめられ上手でもあり
また掘られることに喜びを覚えるが、逆に掘ることも厭わず
しかも人間相手はもちろん、家畜が相手でもテクニシャン…等々
私の目から見てこのボールペン、そんなふうに何役もこなせる男を連想させるシロモノでした。



しかしそういう化け物じみた男が、今の相撲界を改革するには必要なのかもしれません。
そして貴乃花親方はそういう男には決してなれはしないでしょう。
弟子の貴公俊の新十両会見において
あまりにも無防備な笑顔を見せる親方の顔を見てそう思いました.....





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