庇護随喜






お目汚し、失礼いたします。



つい先日、エンドユーザーのお客様から電話がございまして
こちらが要求したようなものが納品されていないと苦情を言われました。
元請を通して受注した仕事なのですが、その元請いわく
「 エンドユーザーから買い叩かれているので、とにかく安くしてくれ 」とのこと。
そこで私も不本意ながら安上がりな商品をお納めいたしたのですが
ところが安い分、機能や外観の面で物足りない部分があるわけでございまして
エンドユーザーはその物足りない分を指摘して苦情をおっしゃっているのでございます。



よくよく話を聞いてみると、エンドユーザーは
安さだけを求めて詳しい商品内容については眼中に無かったようでございます。
そこへ元請の説明不足が重なり、思ったとおりのものが納品されてないと文句を言ってきた次第。
本来なら元請へ話を振って苦情に対応してもらうのが道理なのですが
エンドユーザーに対して、何とか辛抱していただくよう平身低頭お願いをいたしました。
そしてその際、元請サイドの説明不足についても一切言及いたしませんでした。
つまり、元請を「 庇った 」のでございます。
あまり儲けさせてはくれませんが、支払いがキレイで、またつきあいが長いゆえ
今後のことも考えてこの元請を庇ったわけでございます。



ところでこの「 庇う 」という言葉を聞くと私
いつも何やら体のどこかでムズムズするような感覚にとらわれます。
何故かはわかりませんが、誰かが誰かを「 庇う 」という行為に
セクシャリティやエロスに通ずるような奇妙なものを感じるのでございます。
それは「 庇う 」という音の響きから
愛する者のために自分が矢面に立つ、犠牲になる、身代わりになるという
ロマンチックな極限状況を連想するからではないかと存じます。



それゆえマスコミが政治家・官僚の不祥事を報道するときに
首相が閣僚を庇ったとか、大臣が官僚を庇っているとかいう報道を耳にすると
くすぐったいような、キモイような、奇怪な身震いを感じます。
特に、イイ歳をしたオッサンや爺さんが
やはりイイ歳をしたオッサンや爺さんを「 庇っている 」などと報道されると
庇っているんじゃなくて「 カマってる 」だろと突っ込みたくなりますし
「 尻ぬぐいをしている 」などと報道されたら、ますます身震いがひどくなります。



しかし今回、あろうことかこの私が元請を「 庇った 」わけでございます。
そう思うと何やら股間の辺りがウズウズしてまいりまして
危うく自家発電に及ぶところでございました。
もしそんなことになり、しかもアノ瞬間に
いつも無精ヒゲを生やしている元請の社長の神経質そうな顔を思い浮かべていたら
とんでもないトラウマになってしまったかもしれません。
あるいは新たな性の喜びに開眼していたかもしれません。



言葉とは、そして人間とは不思議なものでございます。
気持ち悪い、違和感がある、などと申しつつも
いざ自分がその言葉にあてはまるような行動に及ぶと
めくるめく快感を覚えてしまう場合があるという、この玄妙さ。
まぁ、こんなことに不快感や違和感や快感を覚えるのは
私のような変わり者ぐらいかもしれませんが。
なお念のために申し上げますが、私はホモではございません.....





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