幻覚の初夏




お目汚し、失礼いたします。



私事で恐縮でございますが、このところ目が回るような忙しさから
ブログの方になかなか手が回りません。
大昔の海外アニメ「 スーパースリー 」に登場した「 バラバラのマイト 」とか
今ならさしずめ「 うずまきナルト 」のように
体が二つ以上あればいいのにな、と思うことがしばしばでございます。
あるいは「 島村ジョー 」や「 エイトマン 」
DCコミックの「 ザ・フラッシュ 」のように超高速で動けたら
面倒な仕事もプライベートな用事も速く片付くだろうな、と思ったりもする
今日この頃でございます。



体が二つ以上あればというのは到底無理でございましょうが
高速で動くというのは、できなくもないような気がいたします。
私のように50歳を越え、視力が低下して動作が鈍くなり
足腰にガタがきているオッサンには不可能でございましょうが
体力がみなぎり、反射神経の鋭い若い衆には
あながち無理な話ではないでしょう。
しかし現実に人間が高速で動いている姿を見ると
なんともいえない違和感を覚えるものでございます。



つい先日のことでございましたが
胃薬を買うため、帰宅途中にたまたま立ち寄った某ドラッグストアにて
思わず目を丸くするような光景を目撃いたしました。
レジのところにいる若いニーチャンが
工場で稼動する産業用ロボットなみの素早い身のこなしで
レジのキーを打ち、商品を梱包し
釣り銭とレシートを客に渡しているのでございます。
まるでビデオの倍速再生、いや8倍速再生を見ているようでございました。



レジのところにいるのは、その若い店員が一人だけでしたが
レジ待ちの客が特に多かったというわけではございません。
それゆえ「 北斗百裂拳 」をブチ込む「 ケンシロウ 」のような
その店員のスピーディーな動きは
何かのパフォーマンスかと思われるほどエキセントリックでございました。
「 アタタタタタタタタタタタタ! 」という雄叫びが聞こえてきてもおかしくないぐらい
敏捷な動きでございます。



ところがその店員がそれだけ派手な動きをしているにもかかわらず
レジで精算をしてもらっている客も、そばを通りかかる客も
目が点になったり、驚いたり笑ったりということが全くございません。
何のリアクションも示さず、なぜか平然としております。
そのことが恐ろしいほどの非現実感を醸し出し
私、何やらめまいを覚えてまいりました。



「 ドラッグストア 」などという名称だからというわけでもありますまいが
店内に漂っている薬品や芳香剤の香りの中に
ぁゃιぃハーブの香りでも混ざっていたのではないかと不安になった私
とりあえず店の外に出て深呼吸をし、それからもう一度店内に入ってみました。
そのとき、レジの前には客の姿は無く
例の店員は手持ち無沙汰に立っておりましたが
客が商品を買い物カゴに入れて持って来ると
再び人間離れしたものすごいスピードで動き始め
気味が悪くなった私は買い物をあきらめて外に出ました。



彼がなにゆえそのような倍速モードで動いていたのか
単に仕事熱心なだけなのか、それともふざけていたのか
私にはわかりません。
外見はとんがった雰囲気も無く陰鬱な感じもしない
ごく普通の若者でございました。
そして何よりも、私以外の客が彼の奇行に対して
ノー・リアクションだったのが解せません。



もしかすると、本格的な夏の到来を前に早くも熱中症に侵され
私は幻覚を見てしまったのでございましょうか。
冒頭で「 目が回るような 」などと申しましたが
実際に目が回っているのかもしれません。
おりを見て医者に診てもらうことにいたしましょう.....






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