贖罪の歌






お目汚し、失礼いたします。



山下達郎氏の1983年の曲「 クリスマス・イブ 」の2019年バージョンがリリースされておりまして
この曲、毎年クリスマスの時期になりますと巷で流れておるようですが
もはや日本におけるクリスマスシーズンのスタンダードナンバーとなってしまった感がございます。
もっともこの曲、クリスマス前夜の楽しい気持ちを歌った曲ではなく寂しげな失恋の唄。
そして巷で流行るクリスマスがらみの歌には、この「 クリスマス・イブ 」をはじめとして
失恋や悲恋、叶わぬ恋といったネガティブなものが多いようでございます。



神道や仏教が一般的な信仰対象となっている我が国で
欧米の宗教に根付いた風習に興じているのは考えてみれば奇妙なことでございます。
もちろんキリスト教も我が国において大衆に根付いた宗教だと言えなくもないですが
日常生活をふと見回してみて身近な宗教施設といえばまず頭に浮かぶのは神社仏閣以外考えられません。
そういった建物が目立つ国で、人々が西洋風のお祭りに興じているというのは
ある意味バチ当たりな所業と言えましょう。



しかし一般庶民も馬鹿ではございません。
自分たちがバチ当たりの所業に手を染めているということは気づいており
それが「 クリスマス・イブ 」のような曲が流行る所以でございます。
つまり我が国で最もポピュラーな宗教とは異質な宗教の催しに色目を使い
しかもその催しを適当に加工して経済的付加価値を付ける。
そんなことに手を染めているという後ろめたさが
クリスマスにまつわる悲しい曲、寂しい曲が流行る所以なのでございます。
すなわち我々は幸せなクリスマスではなくネガティブなクリスマスをイメージすることによって
無意識のうちに贖罪をおこなっているのでございます。



それは下世話な言い方で例えるならば
居るのが当たり前、空気のような存在になってしまった連れ合いに対する
裏切り行為についての贖罪であり
あるいはベッドの上で夢見心地にさせてくれた相手に一夜限りで別れを告げるという
ヤリ逃げについての贖罪なのでございます.....






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